犬はじゃがいもを食べていい!生は大丈夫?適量や与え方、注意点を解説

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ほくほく美味しいじゃがいも。

「愛犬にも、じゃがいもを食べさせてあげたいな」と思っている飼い主さんも多いと思います。

でも、果たして犬は、じゃがいもを食べても大丈夫なのでしょうか?

 

今回は、

  • 犬にじゃがいもを与える場合には、生でも大丈夫なのか
  • 適量は、どのぐらいなのか
  • アレルギーの心配はあるのか

など、犬にじゃがいもを食べさせる際に気を付けるポイントを徹底解説します。

また、「じゃがいも」と「さつまいも」なら、どっちがオススメなのかも確認しますよ。

犬はじゃがいもを食べていい!

犬はじゃがいもを食べていい

じゃがいもは、一部のプレミアムドッグフードにも採用されている食材。

つまり、犬にとって毒性はなく、犬はじゃがいもを食べてもいいと言えます。

じゃがいもは炭水化物がメインですが、比較的、犬が消化しやすいと言われています。

栄養価も高く、手作り食などでも、よく使われていますね。

 

ただし、じゃがいもには毒が含まれるので、充分に注意して素材を見極め、調理方法も工夫する必要があります。

犬にじゃがいもを食べさせる時、生は大丈夫?適量や与え方

それでは、犬にじゃがいもを食べさせる時の与え方や量についてみていきましょう。

生はダメ!加熱して芽や皮は取り除く

犬のじゃがいもは芽や皮を取り除く

まず、じゃがいもを食べさせる時に注意してほしいのは、芽や皮に含まれるソラニンやチャコニンといった毒素です。

これらの毒素は、人間でも中毒を起こす可能性があり、必ず取り除く必要があります。

一般的に100gのじゃがいもには、約7.5mgのソラニンやチャコニンが含まれています。

 

さらに注意すべきなのは、皮をむいても、まだ表面が緑色になっている場合

この緑色の部分にも、多くのソラニンやチャコニンが含まれています。

チャコニンやソラニンは、光に当たると増えると言われています。

一般にスーパーマーケット等で流通しているじゃがいもは、暗室保存されているため、そこまで毒素を含んでいることは稀(まれ)ですが、飼い主さんの目でしっかりと確認しておくと安心です。

 

ちなみに、じゃがいものソラニンやチャコニンは、加熱しても消失しません

そのため、確実に取り除く必要があります。

ただし、毒素を全て取り除いたからといって、生のままでじゃがいもを犬に食べさせるのはダメです。

生のままだと、消化吸収しづらいため、胃腸障害を起こす可能性があります。

必ず、じゃがいもを加熱してから与えましょう。

犬に与えてよい1日の適量

犬に与えるじゃがいもの適量

じゃがいものホクホクとした食感や、甘みを好む犬は多いようです。

犬が欲しがるままに与えてしまうと、太ったり、消化不良を起こしたりする原因となってしまいます。

犬に与えていい1日量の目安は、体重1kgで約6gほど。

体重5kgなら20g、体重10kgなら34gほどを目安にしましょう。

いずれも、加熱した状態での重量となります。

犬がじゃがいもを食べるメリットや栄養効果

犬のじゃがいも効果

それでは次に、犬がじゃがいもを食べるメリットや栄養効果についてみていきましょう。

犬が消化しやすく、エネルギー源となりうる食材

もともと犬は肉食だったため、炭水化物や食物繊維の消化が苦手と言われています。

しかし、じゃがいもは比較的食物繊維の量が少ない食材です。

そのため、じゃがいもは、犬が消化しやすい食べ物だと言われています。

 

じゃがいものメイン栄養素は、炭水化物です。

炭水化物は、犬にとっても主要なエネルギー源となり得るもの。

炭水化物が不足すると、筋肉などに蓄えていたタンパク質を分解してエネルギーとするため、筋肉量が減少してしまいます。

よって、じゃがいもは犬にとって効率の良いエネルギー源と言えます。

加熱しても壊れにくいビタミンC

じゃがいもは、抗酸化作用のあるビタミンCも豊富に含みます。

じゃがいもに含まれているビタミンCは、でんぷんに包まれているため、加熱しても壊れにくく、じゃがいもを食べることによって、しっかりとビタミンCを摂取できるのが特徴です。

 

ビタミンCに関しては、犬の場合、「体内で自ら生成できるので、必要ない」という意見もあります。

しかし、体が疲れている時や、免疫力が低下している時、高齢になっている犬などには、食事からビタミンCを摂らせることが必要と考えます。

犬はじゃがいもを食べても大丈夫だけど注意点が!

犬はじゃがいもを食べても大丈夫ですが、いくつか注意点があります。

確認していきましょう。

中毒症状で下痢や嘔吐(おうと)の危険性

犬がじゃがいもで下痢

まず、じゃがいもを犬に食べさせる時に一番問題になるのが、毒による中毒症状です。

先程説明したように、じゃがいもの皮や芽にはソラニンやチャコニンといった毒が含まれています。

これらを摂取すると、主に嘔吐や下痢などの胃腸系の障害を引き起こします。

他にも、呼吸困難や腸閉塞、麻痺などが起こることも。

 

どのぐらいの量のソラニンやチャコニンを摂取すると危険なのかというデータは、今のところ存在しません。

もし、誤ってソラニンやチャコニンを摂取してしまい、嘔吐や下痢などの症状が見られたら獣医師の診断をあおぎましょう。

実は、じゃがいもの毒は、通常24時間程度で全て体外に排出されると言われています。

嘔吐や下痢が一度でおさまるようなら、経過観察で済むかもしれません。

ただし、中毒症状がヒドい場合には、輸液治療などが必要になります。

アレルギーに注意

じゃがいもアレルギーの犬

じゃがいもは、比較的アレルギーを引き起こしにくい食材とされています。

しかし、まれにアレルギーを持つ子もいるようです。

かぼちゃに対してアレルギーを持っている子の場合は、交差反応として、じゃがいもにもアレルギーが出る場合があります。

 

初めてじゃがいもを食べさせる際には、必ず少量から様子をみましょう。

じゃがいもを食べて、皮膚のかゆみやじんましん、耳のかゆみ、目の充血、嘔吐や下痢が起こるようなら、じゃがいもアレルギーが考えられます。

体調の変化があったら、すぐに動物病院を受診しましょう。

過食は肥満の原因に

犬がじゃがいもで肥満

じゃがいもの主成分は、糖質です。

そのため、犬が使うエネルギー以上に大量に与えると、太ってしまいます。

また、じゃがいもは、実は高GI食品に分類されていて、食べることによって血糖値の急激な上昇を促してしまう食材でもあります。

GI値は90と、同じ炭水化物系の食材の中でも高めです。

肥満や糖尿病を引き起こす原因ともなりかねませんので、過食には充分気を付けてください。

加工品は与えない

犬にポテトチップス与えない

犬にじゃがいもを与えるなら、フライドポテトやポテトチップスなどの加工品は絶対に避けましょう

じゃがバターやハッシュドポテト、ポテトサラダもNGです。

これらは、多量の油を使っているだけでなく、香辛料や塩分も気になります。

ポテトサラダには、タマネギが使われていることも多く、危険です。

 

ちなみに、肉じゃがの中のじゃがいもだけを取り分けて、食べさせるという行為もやめてください。

肉じゃがでは、タマネギを使うことが多いと思います。

タマネギと一緒に煮込まれているじゃがいもには、多くのタマネギエキスがしみ込んでいて、犬にとっては生命の危機となり得る食べ物と言えます。

犬にじゃがいもを与えるなら「男爵(だんしゃく)」と「メークイン」どっち?

犬にじゃがいもを与えて大丈夫なのか

じゃがいもには、「男爵」「メークイン」といった種類がありますね。

犬にじゃがいもを与えるなら、どちらがオススメなのでしょうか?

 

答えはズバリ「男爵」です。

判断基準は、チャコニンやソラニンなどの毒素を含む割合。

男爵は100g中に毒性物質が2mgなのに対し、メークインは100g中に毒性物質を5mg含みます。

単純に中毒を起こす確率を低くするという意味で、男爵のほうがおすすめです。

 

ちなみに男爵の方がでんぷん質が多く、ホコホコとした炊き上がりになります。

一方のメークインはでんぷん質が少なく、しっとりとした仕上がり。

マッシュポテトにして犬に与えるなら、男爵のほうが扱いやすいでしょう。

犬に与えるならどっち?「じゃがいも」と「さつまいも」を比較

犬にじゃがいもとさつまいもどっち

じゃがいもに似た食材としてよく比較されるのが、さつまいもです。

いろいろな視点から、「じゃがいも」と「さつまいも」を比較してみましょう。

毒性の有無では、さつまいもがおすすめ

じゃがいもには、ソラニンやチャコニンといった毒性物質が含まれていますが、さつまいもにはじゃがいものような毒性はありません

安心して犬に与えられるという意味では、さつまいもの方がオススメです。

ただし、さつまいもには、シュウ酸やカリウムも含まれているため、腎臓や心臓に病気を持っている犬には安易に与えない方がいいでしょう。

繊維が多いため、消化不良を起こしやすい点やアレルギーの可能性に関しては、じゃがいもとほぼ同じです。

太りやすさという点でも、さつまいもがおすすめ

さつまいもの方が甘みが強いため、好む犬も多いようです。

ただ、甘みが強いと気になるのが「食べさせて太らないか」ということ。

さつまいもは低GI食品に分類されていて、GI値はわずか55。

GI値80のじゃがいもと比べると、はるかに太りにくく、血糖値を上げにくい食材と言えます。

同じ量のじゃがいもとさつまいもを比較すると、じゃがいもはさつまいものカロリーの約半分ほどですが、GI値に注目すると、じゃがいもは決して太りにくい食材ではないことが分かります。

消化吸収しやすい点では、じゃがいもがおすすめ

じゃがいものGI値の高さは、消化吸収しやすいということの裏返しでもあります。

エネルギー源として、イモ類を犬に与えたいなら、さつまいもより、じゃがいもの方がおすすめです。

じゃがいもの方が犬にとっては、はるかに消化吸収しやすく、じゃがいもの良質な糖質をエネルギーに変えることができます。

犬のおやつ!じゃがいも人気レシピ「失敗知らず★ハッシュドポテト」

犬のおやつじゃがいも人気レシピ

犬ごはん先生のいちかわあやこ先生のじゃがいもを使った、とっても簡単な犬のおやつレシピ「失敗知らず★ハッシュドポテト」を紹介します。

食材(1食分・犬の体重3kg)

じゃがいも・・・小1個

片栗粉(米粉)・・・小さじ1

植物油・・・小さじ1

作り方

1.じゃがいもは薄く切って、軽く水をかけてレンジで加熱する。

2.オーブンを200℃に予熱する。

3.じゃがいもはフォークなどで荒く潰す。 (みじん切りして加熱したものを混ぜても◎)

4.片栗粉を入れて、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。

5.厚さ1cm程度に成形して、オーブンシートに並べる。

6.表面に油を塗る。

7.200℃のオーブンで15〜20分焼く。

出典:https://wanchef.com/recipe/790

まとめ:消化吸収しやすいじゃがいもは、手作り食やフードトッピングに

今回は、犬がじゃがいもを食べる場合の注意点などを中心にお伝えしました。

犬にとってじゃがいもは消化吸収しやすく、エネルギーにかえやすい食材であることが分かりましたね。

ただ、生で食べたり、毒のある皮や芽を食べさせたりするのは危険。

また、アレルギーの可能性もないわけではありません。

皮や芽をしっかり取り除き、必ず加熱して適量を犬に与えましょう。

消化吸収しやすいじゃがいもは、手作り食の主役としても活躍しますよ。

 

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