犬はほうれん草を食べてもいい!生は大丈夫?与え方や注意点を解説

犬ほうれん草
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「栄養満点!」というイメージの強い野菜といえば、ほうれん草ですね。

愛犬にも、ほうれん草を食べさせてあげたい!と思っている方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、犬がほうれん草を食べてもいいのか徹底検証します。

人間の場合、茹でて食べることが多いほうれん草ですが、犬の場合は生でも大丈夫なのか、など気になるポイントを解説しますよ。

犬は、ほうれん草を食べてもいいけど、生は大丈夫?

犬にほうれん草を与えて大丈夫なのか

ほうれん草には、犬が食べて中毒を起こすような成分は含まれていませんので、犬に食べさせても大丈夫です。

ただし、生はダメ

油炒めや蒸すといった調理法もNGです。

ほうれん草を犬に与える場合は、必ず茹でましょう

 

ほうれん草は、環境省『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』で「注意が必要なもの、与えすぎないほうがよいもの」に分類されています。

その理由は、シュウ酸。

生のほうれん草には多くのシュウ酸が含まれていて、生のほうれん草を食べることにより、シュウ酸カルシウム尿結石の原因となる可能性があります。

 

ほうれん草のシュウ酸は、茹でることによりある程度除去できます。

ほうれん草を犬に与える場合は、必ず茹でることが大切です。

参考:環境省『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』

ほうれん草を犬に与える時の適量や与え方

ほうれん草を犬に与える時の適量や与え方について確認しておきましょう。

2~3分ほど茹でて、水にさらして細かく刻むのがベスト

犬に与えるほうれん草をゆでる

ほうれん草の茹で時間は、だいたい2~3分ほどが目安となります。

ほうれん草は、さっと茹でるだけで火が通るため、1分も茹でずに引き上げてしまう方も多いと思いますが、シュウ酸除去率を考えると、2~3分は茹でたほうがいいでしょう。

「長く茹でると、ビタミンが壊れてしまう」と気になるかもしれませんが、それよりもシュウ酸が残るほうが怖いのでしっかり茹でましょう。

 

茹で上がったら、水にさらして、よりしっかりとシュウ酸を取り除きましょう。

また、犬は食物繊維を消化するのも苦手なので、細かく刻むとベストです。

体重5kgの犬なら、ほうれん草の葉1~2枚が適量の目安

犬のほうれん草の適量

ほうれん草を犬に積極的に与えることは推奨されていないため、ほうれん草を与える量の目安も公には示されていません。

犬の身体の負担にならない程度でと考えると、

  • 体重5kgの小型犬なら、ほうれん草の葉1~2枚程度
  • 体重10kgの中型犬なら、ほうれん草の葉2~3枚程度
  • 体重20kg以上の大型犬なら、ほうれん草の葉5枚程度

を目安にするといいでしょう。

 

ちなみに、上記は1日に犬に与えるほうれん草の量の上限ではありますが、ほうれん草を毎日犬に与えるのはダメです。

せいぜい1週間に1~2回程度を目安としましょう。

犬がほうれん草を食べるメリットや栄養効果

犬のほうれん草効果

それでは次に、犬がほうれん草を食べるメリットや健康効果を考えていきましょう。

健康な血液を作る手助けになる

ほうれん草には、鉄分や葉酸、ビタミンKなど、健康な血液を作る手助けとなる栄養素が豊富に含まれています。

鉄分は赤血球の成分となって、全身へ血液を運ぶ役割を果たします。

葉酸は、鉄分の吸収を促進するため、鉄分と葉酸の2つが含まれているほうれん草は、効率よく血液を作り出す野菜と言えます。

 

また、ビタミンKは、出血が起きたときに血液を固める手助けをします。

ただもし、病気などで血液凝固抑制剤を服用している場合は、ビタミンKを摂取すると薬の効きが悪くなるため、NGです。

熱に強い脂溶性ビタミンで抗酸化作用に期待

犬にほうれん草を与える場合は、シュウ酸の影響を極力減らす必要があるため、よく茹でるのが鉄則です。

そうすると、ほうれん草に含まれている水溶性ビタミンはほとんど壊れてしまいますが、脂溶性ビタミンは残ります。

 

ほうれん草に含まれる脂溶性ビタミンと言えば、体内に入るとビタミンAに変換されるβカロテンと、ビタミンE。

どちらも強い抗酸化作用があるビタミンとして知られていて、活性酸素の働きを抑制し、免疫力をアップする働きがあります。

皮膚や被毛を美しく保ち、目の健康にも役立ちます。

ビタミンAやEは、がんや老化を抑制するため、エイジングケア効果が期待できる栄養素としても注目の成分です。

犬はほうれん草を食べていいけど注意点が!

犬はほうれん草を食べても大丈夫ですが、いくつか注意点があります。

確認しておきましょう。

食べ過ぎると消化不良で下痢になる可能性

犬がほうれん草で下痢

犬は進化の過程で雑食性になりましたが、もとは肉食の動物です。

そのため、野菜の繊維質を分解するのが苦手な犬も多く、ほうれん草も食べ過ぎると消化不良を起こす可能性があります。

消化不良を起こすと嘔吐や下痢といった症状に苦しむことになるため、与える量にはくれぐれも気を付けましょう。

腎臓の病気!結石のリスク

犬がほうれん草で結石

冒頭から散々述べてきましたが、ほうれん草を犬に与えるうえでネックとなるのが、シュウ酸です。

シュウ酸を摂取すると、尿路結石の原因となる可能性があるため、なるべくシュウ酸を取り除いてから食べさせるようにしましょう。

 

尿路結石となると、尿が出にくくなったり、逆に尿の回数が増えたりします。

尿が出るときに痛みを感じ、苦しくて鳴き続けたり、血尿が出たりすることも。

全く尿が出なくなると命に関わります。

 

既に腎臓の病気を抱えている犬には、念のため茹でたほうれん草でも与えないほうがいいでしょう。

犬のシュウ酸カルシウム結石は、近年増加傾向。

「うちの子は大丈夫」という保証はどこにもありませんので、飼い主さんが気を付けてあげてくださいね。

カルシウムと一緒に摂取すればよい?

カルシウム

ほうれん草に含まれるシュウ酸には、カルシウムと結びついて体外に排出してしまうという作用もあります。

犬にとってカルシウムの量は、とても大切。

少なすぎても多すぎてもダメです。

「ほうれん草を食べたら、カルシウムを補給すればいい」という単純な話でもありません。

どの程度の量のカルシウムを補給すべきか分からないからです。

 

ただ、しっかりとほうれん草を茹でて少量を与える程度なら、それほどカルシウム不足を気にする必要はありません。

カルシウムは、骨を作る大切な栄養素。

カルシウムのことで悩まないためにも、ほうれん草を与える量には、気を付ける必要があります。

食後に水を飲ませる

ほうれん草の食後犬に水を飲ませる

ほうれん草に含まれるシュウ酸は、とにかく犬に悪影響を与えるということが分かりましたね。

犬にシュウ酸の影響を受けさせないために、もう一つできることがあります。

それは、食後に水をたっぷりと飲ませることです。

 

ほうれん草を食べた後に水をたくさん飲ませることによって、尿量を増やします。

尿量が増えると、結石が尿管にとどまることを防いでくれます。

また、結石予防には、普段から水を意識して飲ませるようにしておくといいでしょう。

ゆで汁は捨てる

ほうれん草のゆで汁は捨てる

ほうれん草をゆでた後のゆで汁には、シュウ酸が混ざっています

そのため、ほうれん草のゆで汁は、犬に与えてはいけません。

ほうれん草をゆでた後は、速やかにゆで汁を捨てましょう。

犬のほうれん草を使ったおやつレシピ

犬の手作りご飯のレッスンを行っている「ドギーズスープカフェ」さんのほうれん草を使った犬のおやつレシピを紹介します。

ほうれん草の豆腐ドーナツ

犬のほうれん草を使ったおやつレシピほうれん草の豆腐ドーナツ

豆腐が入っているほうれん草のドーナツレシピ。

食材(1食分12個・犬の体重18kg)

  • 薄力粉・・・100g
  • 卵・・・1/2
  • ほうれん草・・・約35g
  • すりごま・・・大さじ1
  • 豆腐・・・100g

作り方

  1. オーブンは180度に予熱する。
  2. ほうれん草は軽く茹でて水をしぼってみじん切りに。
  3. 豆腐は水切りをせずそのまま使います。
  4. ボウルに小麦粉・豆腐・ほうれん草・ゴマを入れてきれいに混ぜる。
  5. 卵を入れて混ぜる。
  6. シリコンの型にサラダオイルを塗り、8分目程度に生地を入れる。
  7. 生地を入れるときには手で入れると入れやすい。
  8. 180度のオーブンで15分ほど焼く。
  9. 荒熱が取れたら方から抜き冷ませば完成。

出典:https://wanchef.com/recipe/337

まとめ:犬にほうれん草を食べさせるなら、少量をしっかり茹でて刻むのが鉄則

今回は、犬にほうれん草を食べさせる場合の注意点を中心に確認していきました。

ほうれん草は、血液や抗酸化作用に関わる栄養素が含まれていて、健康に役立つのは確かですが、シュウ酸がネック。

犬にほうれん草を食べさせるなら、生ではなく、必ず茹でて細かく刻むのが鉄則と覚えておきましょう。

 

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