犬を買うならペットショップとブリーダーどっち?違いを比較!
犬を飼いたい!と思った時に、購入先として真っ先に思い浮かぶのは、ペットショップやブリーダーではないでしょうか。
- どっちから迎え入れるのが良いの?
- 値段はどっちが安いの?
と悩む方も多いと思います。
ここでは、ペットショップとブリーダーの違いや、メリット・デメリットを比較していきます。
ペットショップとブリーダーの違い
ペットショップとブリーダーの違いを大きなくくりで説明すると「多数の犬種を扱っている」か「専門の犬種または少数の犬種を扱っている」となります。
飼いたい犬種が決まっている場合は、専門犬種に特化した販売をしている「ブリーダー」が良いでしょう。
どんな犬種が良いか、実際に見比べてみたいという場合は、「ペットショップ」のほうが一度に多数の犬種を比較することができます。
ペットショップは、展示販売なので行きたい時にすぐ見に行くことが可能ですが、ブリーダーは犬舎(けんしゃ)見学という形になるため事前予約が必要になります。
ひとつ覚えておいて欲しいのが、ペットショップでもブリーダーでも仔犬は動物愛護法附則措置により、生後50日齢以降の引き渡しが原則となっています。
50日齢以前で販売しようとする所は、知識がないか、いい加減な販売をしているということなので注意しましょう。
ペットショップのメリット・デメリット
それでは、ペットショップで購入するメリット・デメリットは、どんなことがあるのでしょうか?
メリット
ペットショップから仔犬を迎えるメリットは、一度に多くの犬種を見ることができるので、選択肢が多くなるという点です。
主に、店頭に並んでいるのは人気の犬種ですが、中には、少しマニアックな犬種を取り扱っているペットショップもあります。
規模の大きいペットショップなら、ウェブサイトで全店舗の仔犬情報を見ることができ、遠方に気に入った子がいれば取り寄せをしてくれる所もあります。
さらに、ほとんどのショップではペット用品の販売もしているので、仔犬を迎えると同時に飼育に必要なグッズを揃えることができるのは嬉しいですね。
ペットショップによって内容は異なりますが、購入後は提携しているトリミングサロンやペットホテルを会員価格で利用できる特典もあったりします。
購入の際には、分割購入が可能なペットショップも多く、きちんと売買契約書も交わしてくれます。
ペットショップのほとんどは、生体保証制度を取り入れているので、購入後の保証期間内にケガや病気が理由で死亡した場合には代替犬の提供がされます。
デメリット
反対にデメリットとしては、親犬がどんな犬か分からないことです。
親犬が分からないということは、仔犬が成長した時の姿や性格が想像できないということになります。
また、ペットショップに卸すため大量に繁殖させる「パピーミル(仔犬工場)」と呼ばれるブリーダーも存在するので、もしかしたら親犬が持っている病気が遺伝している可能性もあります。
全てのペットショップが、悪徳なブリーダーから仕入れているわけではありませんが、どのような環境から来た犬なのかは必ず確認しておきましょう。
店頭に並べるために早い段階で親から引き離されることも多いので、十分な社会化が出来ないまま販売されてしまい問題行動に繋がるケースもあります。
ブリーダーのメリット・デメリット
次に、ブリーダーのメリット・デメリットをあげてみます。
メリット
専門犬種を扱うブリーダーから仔犬を迎えるメリットは、扱っている犬種に対して知識がある人から購入できるということです。
真剣にブリーディングをしている犬舎は、血統を守るために犬に無理な交配はさせません。
仔犬の親や兄弟も見ることができるので、将来どんなタイプの子に育つか想像しやすくなります。
また、生後社会化期に十分な時間を親犬や兄弟犬と過ごした後の譲渡となるので、成犬になっても人や犬と仲良くできる子が多いのです。
デメリット
デメリットほどではありませんが、良質なブリーダーはむやみに交配させることが無いので、タイミングによっては仔犬が産まれるまで半年以上待つということもあります。
中には、犬種の血統を守らずにキレイな特徴のみを残そうとして、無理な交配を行う悪質なブリーダーもいます。
その結果、本来出るべきではないミスカラーや遺伝性疾患を持った仔犬が産まれることがあります。
ペットショップとブリーダー値段はどっちが安い?
一般的に、ペットショップとブリーダーで販売されている仔犬を比べた場合、ペットショップの方が割高になります。
理由として、ペットショップで販売される仔犬は仔犬自身の価格に加えて、
- 店舗費用
- ブリーダーやオークションでの仕入れ費用
- ショップスタッフの人件費
などが上乗せされるためです。
余計な費用がかからない分、ブリーダーから直接購入する方が費用を抑えることができますが、価格が安すぎるブリーダーには注意しましょう。
人気犬種を多く繁殖させて、お手頃な価格で売るブリーダーも存在するからです。
チャンピオン犬を多く輩出している犬舎や、血統を守るためにエサや体調管理をしっかり行い環境を整えているブリーダーからは、チャンピオン候補の良い犬が出ることがあります。
その際は、ペットショップの数倍の価格がつくこともあります。
価格の高さ、安さだけでは判断しきれない部分があります。
価格が適正かどうか見極めるには、飼育環境やスタッフの専門知識、他の犬の状態を判断材料にすると良いでしょう。
以下で、ペットショップとブリーダーそれぞれから犬を迎える時のポイントや選び方を詳しくご紹介していきますね。
ペットショップで犬を飼う時のポイントや選び方
ペットショップから犬を迎え入れる際のポイントをまとめてみました。
1.ショーケースの環境は清潔か
汚れたペットシーツがしばらくそのままだったり、あきらかに店内のニオイが強かったりするお店があります。
販売する仔犬の環境が悪いお店が、仔犬のことを大事にしているとは思えないので、環境は必ずチェックしましょう。
2.病気の兆候はないか
病気の兆候をチェックするポイントは、
- 目ヤニがついていないか
- お尻周りが下痢などで汚れていないか
- やたら咳をしていないか
- 歩き方はおかしくないか
などがあります。
気になることがあれば、必ずスタッフに確認をしましょう。
3.生後何日でペットショップに来たか
動物愛護法と仔犬の社会化期を合わせて考えると、生後50〜60日でペットショップに来ていたら合格です。
合わせて、仔犬がどのような場所から来たのかも確認すると良いでしょう。
スタッフの対応や知識もチェックポイントです。
販売している犬に対する知識はありそうですか?
ブリーダーから犬を飼う時のポイントや選び方
ブリーダーから犬を迎え入れる際のポイントをまとめてみました。
1.まずは犬舎見学をしましょう
ブリーダーの犬舎を見学する際には、予約が必要となります。
インターネットで情報を調べて予約を入れましょう。
見学の際に確認するポイントは、やはり衛生面と環境です。
- 糞尿の処理がしっかりとされているか
- ニオイはひどくないか
- 犬たちにストレスがかかっていないか
などはブリーダーの良し悪しがすぐにわかる部分です。
2.親犬や兄弟犬の情報を確認する
気に入った仔犬がいたら、親犬を見せてもらいましょう。
親犬を見ると、その仔犬の将来の姿が予想できます。
成犬になると毛色が変わったり、思ったよりパワーがありそうだったり。
仔犬を見ただけでは想像できないことも、判断材料にすることができます。
3.犬種に対しての深い知識を持っているか
犬種のもつ特徴や病気、飼育する上で気をつけることの知識なども丁寧に教えてくれるブリーダーは、販売後もアフターフォローをしっかりしてくれる所が多いです。
質問に対して詳しい回答ができないブリーダーは、信用性に欠けてしまいますよね。
また、流行の人気犬種のみを大量繁殖させているブリーダーもいるので注意が必要です。
何軒かまわって、見学をしてみても良いでしょう。
それぞれのブリーダーの犬種に対するこだわりを聞き、自分と相性の良いブリーダーを見つけましょう。
ブリーディングをしている人が少ない犬種は、同じ犬舎出身の犬や兄弟犬の飼い主さんが繋がってオフ会が開催されるなど、楽しいこともありますよ。
犬を飼う時、里親という選択も
最近では、里親という形で犬を飼う方も増えています。
犬は、保健所や愛護団体、里親募集サイトなどで見つけることができます。
ペットショップやブリーダーと違って仔犬は少なくほとんどの犬が成犬ですが、その分すでにしつけがされていたり、トイレやお散歩が上手にできたりします。
また、愛護団体では譲渡前にトライアル期間を設けていることがあるので、相性が良さそうな子がいたらお試し飼育をしてみるのも良いかもしれません。
現在、里親を募集している犬が飼育放棄された理由は、飼い主の死去・離婚・引越しがほとんどです。
(かみ傷を与えてしまうなど、問題行動を起こす犬は簡単に譲渡対象にはなりません)
犬には全く問題がないのに、飼い主の都合で飼育放棄される犬。
そんな犬たちに第二の人生をと、「犬を飼うなら里親に」と呼びかけている方も多くいます。
まとめ
ペットショップとブリーダーの違いを比較してみましたが、いかがでしたでしょうか。
近年では「ペットショップではなくブリーダーから購入しよう」と考える方も多くなってきました。
パピーミル(仔犬工場)があったり、セールとして叩き売りしたりする店もあるので、その考えもわかります。
しかし、ペットショップでも真面目に営業されているところもありますし、ブリーダーでもいい加減な繁殖をしている犬舎もあるので、一概にどっちが良いとは言えないのが現状です。
実際に足を運んで見学をし、あなたが一番信頼できると思った場所から犬を迎えましょう。
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