なぜ犬は笑うのか?笑顔の理由や意味、表情や気持ちを読み取ろう!

犬が笑う表情
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犬と遊んでいる時にニコッと笑うような表情になったり、また「ハッハッ」と短い息を吐きながら舌を出している表情がまるで笑顔のように見えたりすることがあります。

犬が笑うのは、人間のように「嬉しい」「楽しい」という気持ちからくるのか、それとも何か違う意味や理由があるのか、気になりますね。

 

そこで今回は、犬が笑う理由を考えていきたいと思います。

果たして犬が笑顔になるのには、どんな意味があるのでしょうか?

犬が笑顔になる理由が分かれば、愛犬との距離ももっと縮まること間違いなしです!

犬が笑う時はどんな表情

犬が笑う表情

犬が笑う時には、一体どんな表情をしているのでしょうか?

最も頻繁に見られるのは、口を開けて舌を見せている表情

これは人間の笑い顔に近い表情なので、飼い主さんも「あ!笑っている」と気づきやすいですね。

これは「プレイフェイス」とも呼ばれています。

また、口角をニッと後ろに引くような表情を見せることもあります。

犬の笑い声ってあるの?

人間の場合、笑う時には「アハハ」「ウフフ」など同時に笑い声が出ます。

犬の場合も人間のような笑い声があるのでしょうか?

パンティングの中にある犬の「笑い声」

パンティング

犬の場合、人間のようにハッキリと「笑い声」と聞こえるような笑い声はありません。

しかし、犬のパンティングと呼ばれるあえぎ呼吸の最中に、状況によっては「笑い声」が含まれているのではないかとする研究結果があります。

 

例えば、飼い主さんに「遊んでもらえる!」という期待感とともに発せられる「ハァハァハァ」という口を開けて舌を見せながら行う独特の呼吸

これをパンティングと言います。

パンティングは、他にも思いっきり走った時や暑い時などにもあらわれる呼吸法ですが、何らかの犬にとって嬉しい状況が伴ったときのパンティングには、明らかに通常のパンティングとは違う音域の音が混じっているそう。

 

動物学者のパトリシア・シモネットは、このパンティングの中の通常とは違う音に注目し、これが犬の「笑い声」なのではないかと考えました。

パンティングの中の「笑い声」は犬をいやす効果あり!

パンティング中の笑いは犬をいやす

シモネットは、パンティングの中の特殊な音をシェルターの中にいる犬たちに聞かせるという方法で「笑い声」の研究をします。

結果、犬の「笑い声」を聞いた犬たちは、落ち着きを取り戻し、遊びはじめ、笑顔を見せるようにもなったそう。

 

つまり、パンティングの中の犬の「笑い声」は犬たちをいやす効果があることが実証されたということです。

もし、愛犬が何らかの理由でストレスを感じている様子が見られたら、犬のパンティングの中の「笑い声」を聞かせることでストレスを軽減してあげることが可能かもしれませんね。

犬の笑い声としっぽフリとの関係は?

犬の笑い声としっぽフリ

人間の場合、例えば手をパチパチと叩きながら笑ったり、手をひらひらさせながら笑ったり、お腹を抱えて笑ったりと、笑うという行為に何らかの動作が伴うことが多いですね。

犬にも、もちろん笑う時にそれに伴う行為があります。

それはしっぽフリです。

 

犬の場合、笑い声よりもむしろしっぽフリのほうが感情を豊かに表現していて、しっぽを激しくフリフリしているなら、ほぼ間違いなく「嬉しい」という気持ちのことが多いよう。

ただ、しっぽを振っているからといって、全てが笑いにつながるわけではなく、単に挨拶しに行っているだけだったり、逆に不安や恐怖の感情を抱いたりしていることも。

犬のしっぽフリは、複雑な気持ちをあらわすツールということですね。

犬が笑う理由や意味

それではここからは、犬が笑う理由や意味をくわしく見ていきましょう。

嬉しい

犬が笑う理由嬉しい

犬が笑っている場合、その前後に何が起きているのかを考えると、犬の気持ちがより分かりやすくなります。

例えば、犬が飼い主さんと遊んでもらえるという期待で興奮気味にハァハァ言っているときは、まさに「嬉しい!遊んでくれるの?」という期待感のあらわれです。

 

また、散歩途中で大好きな犬に会ってグイグイと近づいて行こうとする時に笑顔になっているなら、それも「嬉しい!会えたね」という喜びを表現しています。

つまり、犬は嬉しいという気持ちの時に、笑顔を見せることがあるということです。

ストレスを感じている

犬が笑う理由ストレス

笑っているような表情に見えても、注意しなければいけないことがあります。

歯を見せて笑っているように見えても、同時に唸(うな)り声をあげ、さらに鼻の上にシワを寄せて厳しい表情へと変わり、全身に緊張が見られるようなら、これは威嚇(いかく)している表情です。

 

大人なら、前後に犬に何が起こっていたのかを理解し、「笑顔なのか」それとも「ストレスを感じたための唸り顔なのか」を判断できます。

しかし、小さい子供の場合は、前後の出来事を理解するのが困難な場合もあります。

犬の表情だけを見て「笑っている」と思って手を出すと「ガブッ」と噛みつかれることも考えられますので、注意しましょう。

飼い主の真似をしている

犬が笑う理由飼い主の真似

犬は、飼い主さんの真似をして笑うこともあります。

そもそも犬は、飼い主さんのことが大好きです。

人間の言葉を理解するのは難しくても、大好きな飼い主さんの表情を普段からよく見ていて、飼い主さんの気持ちの変化にとても敏感です。

飼い主さんが笑顔になる瞬間をとらえ、犬も真似をするということですね。

 

また、犬が笑顔の真似をする理由は、飼い主さんを喜ばせるためとも言われています。

例えば、犬が笑顔になった時に偶然飼い主さんが「かわいいね~!」などとほめたとします。

すると、犬は「笑顔をつくると飼い主さんがほめてくれる!嬉しい!」となり、飼い主さんの前で笑顔を見せるようになるということです。

服従している&敵意がないことのあらわれ

犬が笑う意味敵意がない

特に、口角を後ろにニッと引くような表情をした時は、目の前の相手に敵意がなく、服従の意思をあらわしていることが多いです。

パンティングしながら口を横に広げている時も同じく、服従の意思を表現していると言われます。

 

例えば、散歩中に違う犬に出会った時にこの表情が見られたら、相手に服従しているため、ケンカになる可能性は低いと言えます。

また、犬を叱っている時にこの表情が見られたら「服従するから、もうかんべんしてよ~」という気持ちのあらわれかも。

犬が笑う理由や意味を前後の出来事から読み取る!

今回は、時折見せる犬の笑顔について特集しました。

犬が笑う理由や意味は、意外にも様々でしたね。

また、犬の笑い声に鎮静効果があるとは驚きでした。

犬が笑う理由や意味を的確に知るには、前後の出来事の把握が何より大事。

犬の気持ちに寄り添って、犬の表情から感情を読み取れるようになれるといいですね。