犬にバナナは大丈夫?食べられるけど嫌い?アレルギー・皮・量に注意!
果物の中では、比較的安価で栄養価も高いバナナ。
人間にとっては、手軽に食べられて美味しい果物として人気です。
バナナをオヤツとして「犬に与えてみたい」と思っている方もいらっしゃると思います。
でも気になるのは、「犬に与えても大丈夫なのか」ということですね。
そこで今回は、犬はバナナを食べられるのかということや、バナナが嫌いな犬やアレルギーを持っている犬はいるのか、ということまで詳しく解説します。
また、食べさせるならバナナの皮を与えてもいいのか、そして適切な量についても考えていきますので、お楽しみに!
与えて大丈夫?犬はバナナを食べられる?
犬にバナナを与えても大丈夫なのか?ということが気になる飼い主さんも多いと思います。
バナナには、犬にとって中毒を起こす有害な物質は含まれていませんので、与えても大丈夫です。
犬は、バナナを食べられます。
バナナは手軽に与えられるので、飼い主さんも気楽にオヤツを用意できますね。
ただし、与える量や与える部位については、検討の余地があります。
犬はバナナが嫌い?
甘くて美味しいバナナですが、中には「うちの犬、果物大好きなんだけど、バナナだけは絶対に食べないのよ」という飼い主さんの声も。
もちろん、バナナが好きでよく食べるというワンちゃんもいますが、他の果物に比べて「嫌い」というワンちゃんが多いのも事実です。
これは、どうもバナナ独特のあの柔らかいグニュッとした触感が原因のようです。
例えばリンゴならシャキシャキとした触感ですが、バナナは噛み応えがありません。
多くの犬は、カリカリとした触感を好むため、バナナのソフトな触感は苦手ということでしょうか。
この場合は、バナナをローストしてカリッとした触感に調理してみる、という手段を試してみてはどうでしょうか?
また、単に風味や味が嫌いという場合も考えられます。
バナナはあくまでオヤツですので、食べないからといって何の問題もありません。
無理に食べさせる必要はありませんので、決してワンちゃんに無理強いしないようにしましょう。
犬がバナナを食べるメリットや栄養効果
それでは、犬がバナナを食べるメリットをみていきましょう。
豊富なビタミン&ミネラルで体の調子を整える
バナナには、ビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
ビタミンではビタミンB群が特に豊富で、エネルギー代謝をスムーズにしてくれる効果があります。
また、ビタミンCも含まれていて、抗酸化作用も期待できます。
さらに、カリウムやマグネシウムなどのミネラルも豊富。
これらのミネラル類は、血流の状態を良くし、血圧のコントロールにも役立ちます。
ミネラルは、血管・筋肉・心臓など様々な部位に効果的に作用する栄養素なので、バナナを食べることによって、体の調子が整う効果を期待できます。
豊富な繊維やフラクトオリゴ糖で健康な腸に
「ちょっと便秘気味」というワンちゃんには、オヤツをバナナに変えることで、便秘を解消する効果が期待できます。
バナナには、豊富な繊維質やフラクトオリゴ糖という、腸の働きを正常に導いてくれる糖分が含まれています。
腸内環境を整えることによって、抵抗力も上がるため、健康な生活を送れるようになります。
散歩の前のエネルギー補給に最適
散歩の前には、「フードを食べさせてはいけない」というのは鉄則となりつつあります。
食べた直後は脳の働きが鈍ったり、また胃がねじれる胃捻転(いねんてん)を起こしたりする可能性が指摘されているからです。
ただ、あまりにお腹が空いている状態だと、犬も疲れて歩けません。
そういう時におすすめなのが、散歩前の少量バナナです。
バナナの中のブドウ糖は、食べてすぐにエネルギーに変わるため、散歩直前に少量食べさせて一時の元気を出すのに最適。
また、バナナの果糖は長時間のエネルギー源となり、散歩終了時まで元気に歩けるようになります。
精神安定効果もあり
何と、バナナには精神を安定させる効果もあります。
幸せホルモンのセロトニンが減少してしまうと、不安定な行動に出ることが報告されていますが、バナナ自体にセロトニンが含まれていて、体内のセロトニンを補てんする効果を期待できます。
また、バナナに含まれるビタミンB6は、セロトニンを増やす働きがあり、セロトニンとビタミンB6の相乗効果により、精神を安定させてくれると考えられています。
犬はバナナを食べていいけど注意点が!
犬がバナナを食べるメリットは、存分にありましたね。
それでは、犬がバナナを食べるにあたって、何か注意点はないのでしょうか?
確認していきましょう。
バナナアレルギーをもつ犬も
食べ物に対して、アレルギー反応してしまう犬がいます。
バナナも例外ではなく、バナナを食べることによって、湿疹が出たり、下痢・おう吐といった症状が出たりするワンちゃんがいます。
特に注意してほしいのは、ブタクサに対するアレルギーを持つ犬と、他の果物に対するアレルギーを持つ犬です。
まず、ブタクサに関しては、ブタクサにアレルギーがあると、種が近いとされるバナナ・リンゴ・メロン・トマトにもアレルギー反応がみられることが多いよう。
また、他の果物に対してアレルギーがある場合も、バナナにもアレルギー反応が出る場合があるため、注意しましょう。
食べ過ぎると消化不良に!下痢やおう吐の危険性
アレルギーというわけではないのに、バナナを食べたことによって下痢やおう吐という症状が出てしまうことがあります。
これは、バナナの食物繊維が作用し、腸を活性化しすぎた結果です。
つまり、体の大きさに対して、許容量以上のバナナを食べてしまったことにより、お腹を壊した状態ということ。
バナナを食べ過ぎると消化不良を起こします。
また他にも、バナナを食べ過ぎると、筋力が低下したり、体にしびれが見られたり、不整脈を起こしたり、尿路結石の原因になることも。
これらは全て、必要以上の栄養を摂取してしまったことによって引き起こされますので、気を付けましょう。
犬に与えるバナナの適量
それでは、犬には、一体どのぐらいの量のバナナを与えたらいいのでしょうか?
まずカロリーから考えると、バナナ1本分100gのカロリーは約84kcalほどとなります。
犬にとって適切なオヤツのカロリーは、1日に必要な総カロリーの約2割と言われています。
その他のオヤツを一切食べない場合、小型犬なら半本、中型犬なら1本、大型犬なら2本もバナナを食べても良いことになりますが、これは食べ過ぎです。
その他の栄養や体への影響を考えると、適切な量は体重1kgあたりに対し、1cm程度の輪切りバナナが適量です。
体重5kgの小型犬なら、5cmほどということですね。
摂取量を守って、犬がしんどい思いをしないようにしましょう。
犬にバナナの皮を食べさせない
バナナには皮がありますが、犬にバナナの皮を食べさせてはいけません。
バナナの皮は、かなり硬く消化もしにくいため、喉に詰まったり、最悪は腸に詰まったりもします。
腸に詰まってしまうと、腸閉塞(ちょうへいそく)という恐ろしい症状を引き起こすため、絶対にバナナの皮を犬にあげないようにしましょう。
ちなみに、誤って犬にバナナの皮を食べさせてしまった場合は、速やかに動物病院を受診することをおすすめします。
【まとめ】犬にバナナを与えるなら、ごく少量でアレルギーや皮に注意!
今回は、犬がバナナを食べられるのかについて解説しました。
犬にとってバナナは大丈夫ですが、量を間違ったり、皮を食べさせたりしたら危険だということが分かりましたね。
また、アレルギーにも気を付けなければなりません。
犬にバナナを与えるなら、ごく少量でアレルギーや皮に注意する!ということを頭に入れておきましょう。