犬はパスタを食べられる?乾麺は大丈夫?適量や与え方の注意点
「パスタ大好き」という方も多いと思います。
パスタは、合わせるソースや食材によって、料理のレパートリーが無限大に広がるため人気ですよね。
そんなパスタを「愛犬にも食べさせてみたい」という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、犬にパスタを食べさせてもいいのか徹底解説します。
- 犬には乾麺のまま与えても大丈夫?
- 犬にパスタを与えるなら、どのぐらいの量までOK?
など、気になるポイントを網羅しています。
犬はパスタを食べられる?
パスタとは、「スパゲティ」や「マカロニ」などの総称。
小麦粉の中でも強力粉と呼ばれる粉を主原料に、水や塩、卵などを加えて混ぜ合わせて麺状にしたものです。
このパスタの中には、犬にとって有害な物質は含まれていません。
よって、犬にパスタを食べさせても大丈夫です。
ただし、パスタだけを犬に食べさせたのでは栄養が不足します。
手作り食として犬にパスタを与える場合は、必ず犬の栄養となる食材を合わせたり、ドッグフードにトッピングする程度に使ったりするなど、パスタだけを栄養源としないことが大切です。
犬はパスタの乾麺を食べても大丈夫?
パスタには「生パスタ」と「乾燥パスタ」があります。
こだわり派の方は、生パスタを使われるかもしれませんが、おそらく多くのご家庭で保管されているのは乾麺のほうでしょう。
たまに「愛犬のおやつがわりにパスタを乾麺のまま食べさせている」という方がいらっしゃいますが、基本的に乾麺のままパスタを犬に食べさせるのはNGです。
パスタの乾麺には、小麦粉が含まれています。
小麦粉は生のままだと大変消化に悪く、食べさせる量によっては消化不良を起こす可能性があります。
また、パスタの乾麺はとても細く、硬いため、喉(のど)や消化器官に突き刺さらないとも限りません。
よって、犬にはパスタの乾麺を食べさせないようにしましょう。
犬にパスタを与えるときの適量と与え方
それでは、犬にパスタを与えるときの適量と与え方について確認しておきましょう。
おやつなら1日の摂取カロリーの10%程度に
犬にパスタを与える場合、食べさせすぎないように注意しなければいけません。
ゆでたパスタの100gあたりのカロリーは、約148キロカロリーほど。
おやつとして食べさせるなら、犬の1日の摂取カロリーの10%程度になるように調整しましょう。
例えば、体重5kgの避妊・去勢済みの成犬なら、1日に必要なカロリーは約352キロカロリー。
この10%というと、35キロカロリーになるので、ゆでたパスタにすると約25gということになります。
パスタを使って手作り食を作る場合も、パスタだけでカロリーを満たしてしまわないよう注意します。
犬にとって必要な栄養を肉や野菜から摂れるよう、パスタの量をおさえることが大切。
全体の食事量の4割を魚や肉などのタンパク質にして、3割程度をパスタに、残りの3割を野菜にするとバランスが良くなります。
必ず茹でて、きざむ
パスタを犬に与える場合は、乾麺のままではなく、必ず茹でましょう。
犬は、パスタに含まれる生の小麦粉を上手に消化できない可能性があります。
茹でることで消化しやすい状態になるので、必ず茹でることが大切です。
ちなみに、人間の場合はちょっと芯を感じるアルデンテという茹で方もありますが、犬に与える場合は柔らかくなるまで茹でるようにしましょう。
芯の部分に含まれる生の小麦粉は、犬にとって消化し辛いものです。
また、パスタを長いままでも上手に食べる子もいますが、心配なら細かく刻んであげましょう。
といっても、柔らかく茹でていればそれほど心配することはありません。
ある程度の長さに刻めばOKです。
犬がパスタを食べるメリットや栄養効果
それでは次に、犬がパスタを食べるメリットや栄養効果についてみていきましょう。
微量ながらタンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維も
パスタの主成分は炭水化物ですが、他にもタンパク質や脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、意外とまんべんなく様々な栄養素が含まれています。
ゆでたパスタ100gに、タンパク質は5.8g、食物繊維は3.0gほど含まれます。
食物繊維は、水溶性と不溶性の割合がほぼ1:1なので、お腹の調子をバランスよく整えてくれることが期待されます。
また、ナイアシンや葉酸などのビタミン、カリウムやナトリウムといったミネラルも。
ただこれらの量はごく微量なので、犬にパスタを食べさせることによって、どの程度体に作用するのかは分かりません。
ツルっとして食べやすい!食欲がないときにも
パスタは、ツルっとしていて食べやすいため、好んで食べる子が多いようです。
夏場など食欲が落ちている時には、パスタを茹でてしっかり冷ましたものを冷製パスタのように仕立てて出してあげれば、食欲が戻ってくるかもしれません。
茹でたパスタの場合、約6割が水分なので水分補給にもなりますよ。
犬の手作り食として使いやすい
パスタは乾麺で保存できるため、自宅にいつでもストックしておくことができます。
また、パスタは合わせる食材によっても味が全く変わります。
人間の場合は、アルデンテにゆで上げたものが好まれますが、犬の場合は出汁などと一緒にじっくりと煮込んであげると、パスタ自体にも出汁の風味が染み込み、より食べやすくなるでしょう。
パスタは、犬の手作り食として幅広く使える食材ですね。
犬はパスタを食べられるけど注意点が!
犬はパスタを食べられますが、いくつか注意点があります。
特に注意してほしいのが、アレルギーです。
また、味付けにも注意が必要です。
小麦アレルギーに注意
小麦粉の中には、アレルゲンとなるタンパク質グルテンが含まれています。
犬はグルテンを上手に消化できない子が多く、グルテンアレルギーを持つ犬は比較的多いです。
小麦アレルギーになると、皮膚や目、耳のかゆみや赤みを発症したり、被毛がボロボロになったり、嘔吐(おうと)や下痢をおこしたりする場合があります。
パスタを食べた後に何らかのアレルギー症状が出た場合は、早急に動物病院を受診してください。
塩は使わない
パスタを茹でる際には塩を入れないようにしましょう。
パスタを茹でるときに塩を入れると、味がしまり、歯ごたえも良くなります。
しかし、犬には過剰な塩分は不要です。
犬にとっても、もちろん塩分は必要なものですが、その必要量は人間よりもぐっと少ないと言われています。
逆に塩分過多になると、心臓などの内臓に大きな負担がかかり、病気になってしまいます。
基本的に犬に与える食事には塩を使わない、ということを覚えておきましょう。
パスタソースや具材に注意
パスタの味の決め手は、ソースですよね。
でも、犬にパスタを与える場合、味の濃いソースは厳禁。
ソースを添加することで、塩分や糖分、脂質がプラスされてしまいます。
犬にパスタを食べさせる場合は、肉や野菜を煮込んだスープにパスタを絡めてあげるのがおすすめです。
もちろんスープに味をつけてはいけません。
犬にとっては肉や野菜の自然の味、自然の香りのみで充分ですよ。
ちなみに、具材としては野菜や肉、魚を使うと思いますが、犬が食べられないものを加えないようにしましょう。
例えば、玉ねぎやネギ、ニラ、ニンニク、アボカドなどは、犬に与えてはいけないと言われている野菜。
注意しましょう。
犬用のパスタもあり
犬にパスタを与える場合は、人間用のパスタで充分ですが、中には犬専用として発売されているパスタもあります。
犬用パスタにもいろいろな種類がありますが、おすすめなのはオーガニック栽培されたデュラムセモリナ粉を主原料にしたナチュラルテイストのパスタや、そのままカリっと食べさせられるおやつ用パスタです。
おやつ用パスタなら、茹でる必要がなく、ガリガリとかじることによって歯の健康にも〇。
まとめ:柔らかく茹でたパスタなら犬も大丈夫!
今回は、犬にパスタを食べさせてもいいのか特集しました。
犬に細くて長く硬い乾麺を食べさせるのはNGですが、柔らかく茹でたパスタなら、犬も食べられます。
与える量に気を付けて、ワンちゃんの食事をパスタで彩ってあげてくださいね。
犬用パスタを使うのもおすすめですよ。