犬はパセリを食べても大丈夫?適量や与え方、アレルギーなどの注意点
料理に彩(いろどり)をそえるパセリ。
料理の脇にそえられるとキレイですが、「あまり食べないな~」という方も多いかもしれませんね。
でも実は、パセリは栄養満点の食材。
パセリは香りも強いため、犬の中にもパセリに興味津々という子も多いよう。
そこで今回は、
- 犬にパセリを与えても大丈夫なのか?
- 犬にパセリを与えるとしたら、どのぐらいの量が適量?
- パセリに含まれる栄養価や健康効果とは?
- パセリでアレルギーを起こす犬はいる?
など、犬とパセリの気になる関係性を徹底調査しました。
犬はパセリを食べても大丈夫?
パセリの中には、犬にとって毒となる成分は含まれていません。
よって、犬はパセリを食べても大丈夫です。
パセリは、料理の付け合わせというイメージしかないという方も多いと思いますが、ビタミン類やミネラル、その他、体に有効に働く栄養素もたくさん含まれています。
適量を与える分には、犬にとっても有用な栄養がつまった野菜と言えます。
ただし、与えすぎるとダメ。
消化不良を起こす可能性があります。
また、アレルギーのリスクもあるため、注意が必要です。
生は大丈夫?パセリを犬に与える時の適量や与え方
犬にパセリを与える際は、人間同様、生のまま与えて大丈夫です。
ただし、パセリは香りも強く、食物繊維も豊富なので、大量に食べさせるものではありません。
人間でも1度に食べるパセリの量は、せいぜい3本程度(約6g)と言われているため、犬なら5kgの小型犬で1本(2g)、中型犬~大型犬で2~3本程度(4~6g)にしておきましょう。
パセリはふわふわと軽いため、6gといっても見た目には、かなりボリュームがありますよ。
また、犬は食物繊維の消化が苦手なので、必ず細かく刻んで与えるようにしましょう。
パセリを束のまま与えて、もし丸飲みしてしまうと、胃の中で消化されず消化不良を起こす可能性が高いと言われているので、気を付けてくださいね。
犬がパセリを食べるメリットや栄養効果
それでは、犬がパセリを食べるメリットや栄養効果についてみていきましょう。
パセリには、ビタミン類やミネラル、その他栄養素が豊富に含まれていますが、ここでは目立つ働きをするものをご紹介したいと思います。
抗酸化作用に期待!βカロテンやビタミンE・ビタミンCが豊富
パセリには、βカロテンやビタミンE、ビタミンCといった、抗酸化作用が期待できる栄養素が豊富に含まれています。
抗酸化作用とは、体内に入ってきたカラダをサビさせてしまう活性酸素の働きをおさえ、免疫力を高める作用のこと。
活性酸素が体の細胞を傷つけるのを防ぎ、病気を予防してくれます。
抗がん作用も期待でき、皮膚や被毛を美しく保つ効果も。
過剰摂取すると、内蔵の機能低下などを起こすと言われているβカロテン。
βカロテンは、体内でビタミンAに変化しますが、犬の場合、必要量しか変換しないため、摂取しすぎということにはなりません。
またそもそも、犬にはパセリを少量しか与えないため、過剰摂取の心配はしなくてもいいでしょう。
また、犬はビタミンCを体内で作ることができるため、摂取不要という説もありますが、老犬や体が弱っている犬の場合は、不足しがち。
不足すると体の酸化につながるため、パセリで摂取できるといいですね。
パセリの香り成分「アビオール」「ビネン」には口臭予防効果も
パセリの独特の香りは、「アビオール」や「ビネン」といった精油成分がかかわっています。
アビオールやビネンは、口臭を予防したり、胃液の分泌を促して消化を促進することによって食欲をアップさせたり、疲れを予防したりする効果があると言われています。
また、アビオールやビネンには食中毒を予防する効果もあり、さらにパセリの緑色のもととなっているクロロフィルにも殺菌作用があるため、フードにパセリをふりかけておくことによって、夏場のフード腐敗防止にも役立ちます。
犬はパセリを食べていいけど注意点が!
犬はパセリを食べても大丈夫ですが、2つほど注意点があります。
確認しておきましょう。
与えすぎると消化不良で下痢や嘔吐に
パセリには、胃腸の働きを整える成分も含まれてはいますが、犬が消化を苦手とする食物繊維も含まれます。
そのため与えすぎると、消化不良を起こして、下痢や嘔吐(おうと)で苦しむことも。
栄養価が高いからといって、食べ過ぎは禁物です。
特に、パセリを食べたことがないという犬に初めて与えた場合、その珍しい香りについ食べ過ぎてしまう…ということがないように、適切な量を与えるようにしましょう。
アレルギーの可能性
犬はパセリを食べることによって、アレルギーを起こす可能性があります。
特に、すでにシラカバに花粉症を持っている犬の場合は、その交差反応によって、パセリにもアレルギーが出るかもしれません。
シラカバにアレルギーがある犬の場合、他に人参やセロリ、桃、梨、ジャガイモなどにも、アレルギーが出る可能性があります。
シラカバにアレルギーがある場合は、念のためセロリを犬に与えないほうがいいでしょう。
また、シラカバにアレルギーがない場合でも、アレルギーを起こす可能性はゼロではありません。
生まれて初めてパセリを食べさせる場合は、ごく少量から様子をみましょう。
ちなみにアレルギーが出た場合、皮膚や目、耳のかゆみや赤み、ただれ、そして嘔吐や下痢などを起こすことがあります。
パセリを食べさせて、何らかの症状が出た場合は、動物病院を受診しましょう。
【まとめ】犬にパセリは薬味程度が基本!
今回は、犬にパセリを食べさせても大丈夫なのか?ということを中心にお伝えしました。
もしかしたら、飼い主さんの中には「パセリがとても好きで、サラダなどでたくさん食べる」という方もいらっしゃるかもしれませんが、犬には薬味程度に少量を与えるのが基本です。
フード等に少量を刻んで、ふりかけて与えてみましょう。
栄養豊富なパセリですが、アレルギーの心配もありますので、あえて与えなくてもいい食材。
愛犬が好んで食べそうなら、少量から試してみましょう。