犬はオクラを食べていい?生でも大丈夫?適量やアレルギーなどの注意点
ネバネバ成分が、体にいいということで夏に人気のオクラ。
栄養価の高いオクラを「ぜひ、愛犬にも食べさせてあげたい」と考えている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
でも、犬はどのぐらいの量のオクラを食べていいのか、また、生のままでも大丈夫なのかなど、気になる事がたくさんありますよね。
そこで今回は、犬がオクラを食べる場合に、気を付けるポイントをご紹介します。
アレルギーの有無なども取り上げますので、チェックしてくださいね。
犬はオクラを食べられる?生でも大丈夫?
オクラの中には、犬にとって有毒な物質は含まれていないため、犬はオクラを食べられます。
オクラには、夏場の犬の健康を保つために役立つ栄養が、豊富に含まれています。
もちろん生で食べても大丈夫ですが、生よりも、さっと加熱したほうが柔らかくなるので、消化が心配な犬には加熱して与えましょう。
ただし、オクラには、食物繊維が含まれています。
犬は、食物繊維の消化を得意としない場合が多いため、与える量や与え方に気を付けないといけません。
また、まれにアレルギーを起こす場合もありますので、注意が必要です。
種やヘタは?犬にオクラを与えるときの適量と与え方
それでは次に、犬にオクラを与える時の適量と与え方について確認していきましょう。
体重5kgの小型犬ならオクラ1本程度、10gを目安に
犬にオクラをどのぐらい与えてもいいか、という公式なデータは存在しません。
しかし、オクラに含まれる水分量や食物繊維量などを考えると、体重5kgの小型犬でオクラ1~1.5本程度、約10gが一つの目安となります。
体重10kgの中型犬ならオクラ2~3本程度、体重20kgの大型犬なら4~6本程度が目安です。
ただし、この量はあくまで目安。
野菜をどの程度消化できるのかは、犬によって個体差があります。
小型犬の中には、オクラ半個程度でも、消化不良を起こす場合があるかもしれません。
生まれて初めて犬にオクラを与える場合は、まず少量から試し、便の状態をよく観察してみましょう。
種はOK!ヘタは取り除いて!うぶ毛も除けたほうが美味で安全
犬にオクラの種やヘタを与えてもいいのか、ということも気になりますね。
まず、オクラの内部にある白い種。
犬は食物繊維の消化が苦手なので、野菜や果物の種の中には与えてはいけないものもありますが、オクラの種はとても柔らかいため、犬に与えても大丈夫です。
次に、ヘタの部分。
ヘタには、多くの食物繊維が含まれていて、加熱してもそれほど柔らかくならないため、取り除いた方がいいでしょう。
特に食べ物を丸飲みする傾向がある犬の場合は、ヘタも丸飲みしてしまい、なかなか消化されず消化不良を起こす可能性があります。
また、オクラには、うぶ毛が生えています。
うぶ毛がついたままでも食べさせることはできますが、うぶ毛部分には農薬が残留しやすいため、なるべく除けた方がいいでしょう。
食感まで気にしないという犬がほとんどだとは思いますが、うぶ毛を除けた方が食感も良くなります。
加熱する場合はさっと!生でも加熱しても、細かくカットを
オクラは生でも加熱してもOKですが、加熱する場合はさっと湯通しする程度にするのがおすすめです。
加熱すると栄養価が変わってしまう野菜が多いなか、オクラは加熱してもほぼ栄養素が変わりません。
ただし、水溶性の栄養素は長時間お湯で茹でると、栄養素がお湯の中に溶けだしてしまいます。
さっと湯通しする程度にしておけば、流出量が少なくてすみます。
そして、食物繊維の消化が苦手なワンちゃんのために、生の場合はもちろんのこと、加熱した場合も細かくカットすることを忘れないようにしましょう。
また、塩やドレッシングでの味付けは、絶対にしてはいけません。
犬にとっても塩分等は必要ですが、人間用の味付けは犬にとって濃すぎるため、体調不良の原因となります。
犬がオクラを食べるメリットや栄養効果
それでは次に、犬オクラを食べるメリットや栄養効果についてみていきましょう。
食欲減退する夏場におすすめ!オクラのネバネバ成分
オクラといえば、やはりあのネバネバ成分ですよね。
ネバネバ成分の素となっているのが、ペクチンやガラクタンといった水溶性の食物繊維。
ペクチンには胃腸を整えて、便通を改善する効果があります。
さらに、コレステロールや血糖値にも作用する成分であり、健康な体作りのために役立ちます。
また、疲労回復効果も期待できるため、夏場にはぜひ摂取したい栄養素です。
さらに、ガラクタンには、認知症予防やがん抑制効果の期待も。
近年、長寿傾向にある犬ですが、犬も認知症が問題となっています。
高齢犬にぜひ、おすすめしたい栄養素ですね。
βカロテンで抗酸化作用
現在~将来にわたっての健康な体作りのために注目したいのが、βカロテン。
オクラには、レタスの3倍、ピーマンの1.6倍という豊富なβカロテンが含まれます。
βカロテンには、強い抗酸化パワーがあり、犬の免疫力のアップや老化防止、皮膚や被毛を美しく保つ効果など、様々な健康効果が期待できるとされています。
ちなみに、βカロテンは犬の体内でビタミンAとなって抗酸化力を発揮します。
ビタミンAというと過剰摂取が気になるところですが、βカロテンの場合、必要量だけを体内でビタミンAに変換してくれるため、過剰摂取にはなり得ません。
カリウムやカルシウムも
オクラには、ペクチンやβカロテン以外にも、様々な栄養素が含まれています。
例えば、カリウム。
カリウムは、体内の余分なナトリウムや老廃物を排出するので、デトックス効果が期待できます。
適正な血圧を保って、腎臓の機能をサポートしてくれます。
また、オクラにはカルシウムも含まれていて、骨の健康や筋肉・神経の動きの正常化に貢献します。
ただし、カルシウムは摂取しすぎると弊害が出ます。
過剰摂取とならないよう、オクラの食べさせ過ぎには気を付けましょう。
犬はオクラを食べられるけど注意点が!
犬はオクラを食べられますが、いくつか注意点があります。
確認しておきましょう。
与えすぎると下痢や嘔吐の危険性
オクラには、犬が消化を苦手とする食物繊維が含まれていますが、同時にたくさんの水分も含まれています。
水分量は90%以上となっていて、オクラを食べることで水分補給となるというメリットもありますが、オクラを食べさせ過ぎると、便が緩くなる可能性があります。
特に、食物繊維の消化が苦手な子や、胃腸の調子があまり良くない子に適量以上のオクラを与えてしまうと、下痢や嘔吐(おうと)といった消化不良を起こしてしまうことが考えられますので気を付けましょう。
アレルギーの可能性
犬がオクラを食べてアレルギーを発症する確率は、それほど高くありませんが、どんな食べ物でもアレルギーを起こす可能性を秘めています。
そのため、特にすでに他の食べ物でアレルギーを持っているという犬や、生まれて初めてオクラを食べるという犬の場合、オクラでアレルギーを起こさないか、よく注意する必要があります。
最初にオクラを食べさせる場合は、少量から様子をみましょう。
食べた後、皮膚や目、耳などにかゆみや赤みが出たり、下痢や嘔吐といった症状がみられたりしたら、アレルギーかもしれません。
アレルギーの症状が疑われる場合、早急に動物病院を受診しましょう。
オクラをしっかり洗う
オクラを一度でも育てたことがある方はご存知かもしれませんが、オクラは虫に食われやすい野菜です。
虫害対策として、農家は薬剤を使ってオクラを育てます。
もちろん、その薬剤の量には規定値があり、濃度が制限されていますので、人間が食べても安全です。
しかし、小さい愛犬に与える場合、薬品の残留は気になりますよね。
特に、うぶ毛部分には薬品が残留しやすいと言われているため、しっかりとこすって、うぶ毛を洗い落としましょう。
ボウルにためた水の中でオクラ同士をこすると、うぶ毛はキレイに除去されます。
塩を振って板ずりする場合は、よく塩分を洗い流すことも忘れないようにしましょう。
愛犬に与えるオクラの選び方
オクラは一年中、出回ってはいますが、旬は7~11月ぐらいまでです。
主に夏場が旬となります。
旬の時期のオクラの方が栄養価も高く、おすすめです。
また、冬場には国産ではなく海外産がメインとなりますので、旬の時期のオクラのほうが安心ですよね。
旬の時期のオクラの中でも、より新鮮なものを選ぶには、うぶ毛と色、大きさ、重さ、形がポイントになります。
均一に密集して生えているうぶ毛の方が新鮮です。
古くなってくると徐々に黒ずんでくるため、鮮やかな緑色のものを選びましょう。
さらに、手にもった時に重い方は、水分量が多く新鮮という目安になります。
形や大きさも均一に揃っている方がよく、大きさはあまり大きすぎない方が柔らかいため、犬も消化しやすいでしょう。
オクラのネバネバ成分で犬も元気いっぱいに!
今回は、犬にオクラを与える場合の食べさせ方や注意点について解説しました。
オクラは、犬にとっても栄養満点の食べ物。
特にネバネバ成分は、犬が苦手とする体力を消耗しがちな夏におすすめ。
普段のフードに少量のオクラをトッピングして、犬にもオクラの健康パワーを!
ネバネバ成分を多く含む山芋も犬にオススメ!
オクラも犬におすすめの野菜!