犬はドライフルーツを食べても大丈夫?ダメなドライフルーツは?

犬ドライフルーツ
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栄養がギュッと凝縮されていて、手軽に持ち運べて、いつでも手に入るドライフルーツ。

「愛犬のおやつにも、ぜひドライフルーツを与えてみたい」という飼い主さんも多いのではないでしょうか?

そこでいきなりですが、皆さんに問題です!

下記のドライフルーツのうち、犬が食べられるドライフルーツはどれでしょうか?

  • マンゴー
  • いちじく
  • パイナップル
  • レーズン

さて…、分かりましたか?

ヒントは、食べられるドライフルーツは、たったの2つということ。

答えは、本記事の中で!

犬はドライフルーツを食べても大丈夫?

犬にドライフルーツを与えて大丈夫なのか

そもそも「犬はドライフルーツを食べても大丈夫なの?」と気になっている方も多いと思います。

これは、専門家でも意見が分かれるところ。

 

まず、ドライフルーツを食べたらダメという理由としては、

  • ドライフルーツの多くは、砂糖漬けにされているので糖分の過剰摂取につながる
  • ドライフルーツは成分が凝縮されていて、どうしても食べ過ぎになる
  • ドライフルーツの中には、犬が中毒を起こすものがある
  • ドライフルーツの添加物が気になる

というものです。

また、「高温処理されて栄養を失ったドライフルーツをわざわざ犬に食べさせなくてもいい」という考えから、犬にドライフルーツを与えなくてもいいという意見も。

 

逆に、犬にドライフルーツを食べさせてもOKという理由としては、ドライフルーツの栄養価に注目し、毒性のない果物からできたドライフルーツを少量なら良いというもの。

実際、犬用おやつとして多くのドライフルーツが販売されています。

 

つまり、一概に「犬はドライフルーツを食べていい」「犬はドライフルーツを食べてはいけない」とは言えないということです。

どんなドライフルーツなら犬に与えてもいいのか、また犬にドライフルーツを与える際には、何に注意すべきなのかを知識として、しっかりと持っておきましょう。

犬が食べたらダメなドライフルーツ

それではまず、犬にドライフルーツを与える際の知識として、最も重要なポイントをおさえておきましょう。

それは、「犬が食べたらダメなドライフルーツの種類を知ること」です。

レーズン(干しぶどう)

犬がレーズン(干しぶどう)

レーズンとは、ぶどうを干したもののことです。

レーズンの元であるぶどうは、犬が食べたら危険とされている果物の一つ。

ぶどうのどんな成分がダメなのかは、はっきりと分かっていませんが、犬はぶどうを食べることによって腎不全を起こす場合があります。

 

レーズンは“ぶどうを干したもの”なので、成分がより凝縮されています。

つまり、毒性成分も凝縮され濃くなっている可能性が高いということです。

しかも、レーズンは乾燥によって、ぶどうよりも一回り以上小さいサイズになっているので、パクパクとたくさん食べてしまうかもしれません。

そうなると、たった1度の誤飲でも、大量の毒物を摂取するということに…。

レーズンは、かなり身近な食材なので、誤飲事故も多いそう。

気を付けましょう。

プルーン

プルーンのドライフルーツ

プルーンは、ぶどうほどは毒性が強くないかもしれませんが、犬に与えるのはやめておきましょう。

プルーンの場合、アミグダリンという青酸(せいさん)中毒を起こす毒が、未成熟の実や種、葉、茎などに含まれています。

未成熟の実や種、葉、茎が乾燥プルーンになっている…とは考えにくいことですが、もしかしたら含まれている可能性もなくはない…と言えます。

乾燥させることで成分が凝縮するということを考えると、やはり危険でしょう。

 

また、アミグダリンのような毒ではありませんが、プルーンにはカリウムが多く含まれていて、高カリウム血症になるリスクが心配されます。

さらに、ソルビトールという食物繊維も、犬には強すぎると言われているので、プルーンを犬に与えるのは控えましょう。

いちじく

犬いちじく

ドライいちじくも、犬には危険。

ドライいちじくの原料であるいちじくには、フィシンやソラレンといった中毒物質が含まれています。

たんぱく質分解酵素であるフィシンですが、犬が摂取すると嘔吐(おうと)や口内炎を起こす可能性があります。

また、紫外線吸収物質であるソラレンも大量に摂取すると、下痢や嘔吐、脱水などの症状を引き起こします。

 

さらにいちじくの場合、ラテックスアレルギーも注意。

天然ゴムのラテックスにアレルギーがある場合、交差反応としていちじくにもアレルギーを持っている可能性があります。

ドライいちじくになると、これらの成分がギュッと凝縮されているため、非常に危険です。

人間用のドライフルーツは与えない方がよい?

人間用のドライフルーツ

犬には、人間用のドライフルーツを与えないようにしましょう。

人間用のドライフルーツの多くは、砂糖がたくさんまぶされていたり、シロップやオイルがかけられていたりします。

犬のおやつとして、砂糖やオイルは不要

おやつで砂糖やオイルを摂取すると、過剰になり、肥満や糖尿病などの病気になってしまうかもしれません。

もちろん人間用でも原材料がフルーツだけというものなら、犬に与えてもOKです。

犬用のドライフルーツならOK

ドライフルーツは、犬用おやつとして人気があります。

そのため、市販の犬用おやつの中には、多くの種類のドライフルーツがあります。

犬用ドライフルーツなら砂糖などを用いず、果物だけを原材料とするものが多いので安心。

通販サイト等で手軽に購入できる犬用おやつを検索してみると、マンゴーやパイナップル、パパイヤといった南国系フルーツを乾燥させたものや、りんごやいちご、メロン、バナナといった身近な果物を乾燥させたものなどが見つかりました。

 

ただ、犬用おやつとして販売されているドライフルーツが全てOKというわけではない、ということも頭に入れておいてほしいと思います。

というのも…、中には堂々といちじくのドライフルーツを犬用おやつとして販売している業者もあるからです。

犬用のドライフルーツであっても、「愛犬に与えられるものなのか?」ということを、飼い主さんが最終的にチェックして選んでくださいね。

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犬用のドライフルーツを与える時の注意点

それでは、犬用のドライフルーツを与える時の注意点をみていきましょう。

与え過ぎないように注意

犬がドライフルーツで肥満

ドライフルーツは、生の果物よりも成分がギュッと凝縮されています。

特に気になるのは、糖分や食物繊維。

一般的に犬に与えるおやつの量は、食事量の10~20%と言われています。

しかし、ドライフルーツの場合は、食事量の10~20%も与えてしまうと消化不良を起こす可能性があります。

 

ドライフルーツの種類によっても多少前後しますが、例えばりんごのドライフルーツなら、体重5kgの小型犬で5g程度を目安としましょう。

体重10kgの中型犬なら10g、体重20kgの大型犬なら20gを目安とします。

 

犬用ドライフルーツの場合、パッケージに給餌(きゅうじ)量の目安が示されていることが多いと思います。

その量を参考に、愛犬の体調と相談しながら与えましょう。

アレルギーの可能性

ドライフルーツアレルギーの犬

犬は、ドライフルーツでアレルギーを起こす可能性があります。

ある特定の果物のアレルギーがある場合は、アレルゲンとなっている果物のドライフルーツももちろんNGです。

そして、何らかの果物のアレルギーがある場合、他の果物でもアレルギーを起こす可能性があるため注意しましょう。

 

また、すでにシラカバやハンノキ、イネ科、ブタクサ、ヨモギなどの花粉アレルギーを持っている場合、それらの花粉と似た構造を持つ果物でもアレルギー反応が起こる可能性が高いと言われています。

 

ドライフルーツの場合、フレッシュな果物よりも成分が濃縮されているため、アレルギー反応もより強く出るかもしれません。

犬にドライフルーツを食べさせる際には、最初は少量から様子をみましょう

また、皮膚や目、耳などのかゆみや赤み、嘔吐や下痢といった症状が出た場合は、アレルギーかもしれませんので、動物病院を受診しましょう。

高温加工のドライフルーツは栄養価が低下

栄養が低下

ドライフルーツは成分が濃縮されているとされますが、実は成分が薄まっている場合や、ほとんど含まれなくなっている場合もあります。

 

ドライフルーツになると減ってしまうのは、水溶性ビタミンや酵素などの熱に弱い栄養素。

これらの栄養素は、50度以上の熱によってあっけなく壊れてしまいます。

これらの栄養素は、犬にとっても有効なものです。

できれば、壊れていない状態でしっかり摂取させてあげたいですよね。

 

犬用ドライフルーツの中にも、栄養価にこだわり低温特殊乾燥製法で仕上げたタイプもあります。

40度以下の低温で乾燥させているため、ビタミンや酵素を壊していません。

また、風味や味も高温乾燥のものよりも良い状態なので、ワンちゃんの食いつきもいいそう。

犬にドライフルーツを与えるなら、栄養価の高い低温乾燥仕上げのものを選ぶといいでしょう。

添加物に注意

ドライフルーツの添加物に注意

犬用ドライフルーツの多くが、砂糖や着色料や香料などの添加物を使用していません。

しかし、中には「犬用」と書いていても、砂糖やオイル、香料などを使用しているものもあります。

まずは商品の原材料欄を確認し、純粋に果物だけが原材料となっているのかをチェックしてください。

 

また、果物の質にもこだわって作られたものなら、もっと安心です。

犬用ドライフルーツの中には、果物の産地や旬の時期にこだわって加工したものや、人間も食べて大丈夫というヒューマングレードの商品も多数あります。

通常の犬用ドライフルーツに比べ、やや値段は高めにはなりますが、こういった商品を選ぶとより安心ですね。

【まとめ】犬に与えるなら、ドライフルーツの種類・量に注意!

今回は、犬がドライフルーツを食べても大丈夫なのか、ということを中心にお伝えしました。

犬はドライフルーツを食べられますが、その種類や量には特に気を付けましょう。

いちじくやレーズン、プルーンはNGです。

マンゴーやパイナップル、りんご、メロン、バナナなどはOK。

また、くれぐれも与え過ぎないように注意しましょう。