犬はキウイを食べていい?アレルギーや皮・種は大丈夫?
ビタミン&水分たっぷりで、美容と健康に良いとされるキウイフルーツ。
「人間にいいものなんだから、犬にも…」
とつい与えてしまいたくなりますが、ちょっと待ってください!
実は、キウイを犬に与えるには、注意しなければならないことが沢山あります。
今回は、
- そもそも犬はキウイを食べてもいいのか?
- 犬にキウイを与えるなら、果肉だけでなく「皮」や「種」もOKなのか?
を中心に確認していきます。気になるキウイアレルギーについても触れますので、チェックしてくださいね。
犬はキウイを食べていい?
まず、そもそも犬はキウイを食べていいのかという問題についてですが、これはOKです。
キウイには、犬にとって毒になる成分は含まれていませんので、与えても中毒症状が出るということはないでしょう。
ただし、与える量や与え方によっては、嘔吐(おうと)・下痢を起こす可能性があります。
また、キウイアレルギーも存在しますので、下記でしっかりと確認していきましょう。
犬がキウイを食べるメリットや栄養効果
では最初に、犬がキウイを食べるメリットをみていきましょう。
「アクチニジン」豊富なのでタンパク質を分解しやすくなる
キウイには「アクチニジン」というタンパク質分解酵素が豊富に含まれています。
犬は、タンパク質をメインとした食事をするため、消化吸収を助けてくれるタンパク質分解酵酵素は役立ちます。
ただし、もともと犬はタンパク質を分解する能力には長けているので、必ずしも摂取しなければならない成分ではありません。
また、空腹時に摂取した場合は、強い胃酸によって効果が弱まってしまうため、働きを期待することはできません。
食物繊維豊富で便秘解消
メリットでもあり、デメリットにもなり得る成分として、「食物繊維」があげられます。
キウイには、水溶性と不溶性の食物繊維がバランスよく豊富に含まれているので、便秘解消に非常に有効とされています。
ただし、下痢気味のワンちゃんには、逆効果になり得る成分ですので、注意しましょう。
デトックスが効果期待できるカリウムも
キウイには、デトックス効果が期待できるカリウムも豊富に含まれています。
生の果物の中では、カリウム含有量は、かなり多いほうです。
カリウムは、体内にある余分なナトリウムの排出を促すことによって、腎臓の働きをサポートします。
エイジングケアに有効なビタミンが豊富
キウイには、エイジングケアに有効とされるビタミン類も豊富です。
中でも多いのはビタミンCですが、犬は自分でビタミンCを生成できるため、あえて摂取する必要はありません。
ただし、体の状態が弱っている時などは、食品から摂取することによって働きをサポートしてくれます。
ちなみに、摂取しすぎて毒になるということはないので安心してください。
次に注目されるのは、ビタミンE。
ビタミンEには抗酸化作用が期待でき、老化防止に役立ちます。
最近のヒトに関する研究では、ビタミンEが目の病気の予防に関しても一役買っているという報告もあって、注目の成分です。
「グリーンキウイ」と「ゴールドキウイ」どちらが犬によい?
キウイには、様々な種類があります。
代表格は、やはり「グリーンキウイ」と「ゴールドキウイ」ですね。
この2つの「どちらが犬にいいのか気になる」という方も多いと思いますが、結論としてはどちらでも大丈夫です。
栄養成分をみると、グリーンキウイのほうがβカロテンは多く、ゴールドキウイのほうがビタミンCは多いという結果になりますが、それほど大きな差ではありません。
犬はキウイを食べていいけど注意点が!
それでは、犬にキウイを与える際の注意点を確認していきましょう。
アレルギーをもつ犬も
キウイを与える場合に最も注意してほしいのが、アレルギーの有無です。
キウイは、アレルギーの原因となりやすい果物として知られています。
特に、カバノキやニンジンにアレルギーがあるワンちゃんの場合、交差反応としてキウイにもアレルギーが出る場合がありますので気を付けましょう。
キウイを与えた後数時間以内に、「肌・目・耳内部などが赤くなる」「痒がる」「嘔吐・下痢」などの症状がみられた場合は、アレルギーの可能性があります。
これらの症状がみられたら、早急に動物病院を受診しましょう。
食べ過ぎると消化不良に!下痢や嘔吐の危険性
キウイには、多くの食物繊維が含まれています。
もともと犬は、食物繊維の多い食べ物を消化するのが苦手です。
そのため、食べ過ぎると消化不良を起こし、嘔吐や下痢といった症状が出ることがあります。
また、キウイには糖分も多いので、食べ過ぎるとカロリーオーバーになる可能性も高いでしょう。
さらに、わずかですがシュウ酸も含まれているため、尿路結石のワンちゃんには食べさせないほうが無難です。
犬に与えるキウイの適量
アレルギーが出やすく、食べ過ぎるとカロリーオーバーや嘔吐・下痢をすることもあるキウイ。
キウイは、みずみずしく口当たりも良いため、再現なく食べてしまう子もいるよう。
与える量には注意しましょう。
キウイを与える適切な量は公に示されていませんが、一般的に体重5kg程度の小型犬なら、薄くスライスしたキウイ1枚程度を目安にしてください。
大型犬でも、スライス3枚程度までとしましょう。
犬にキウイの皮・種は食べさせない
キウイを食べさせるときは、皮や種を除き、果肉部分のみを与えるようにしましょう。
キウイの皮にはポリフェノールが豊富に含まれていて栄養がありますが、チクチクと口当たりが悪く、また残留農薬も気になります。
種も硬く、消化によくないため、取り除いてあげましょう。
ちなみに、果肉でも加工して乾燥させたドライキウイは与えないほうが無難です。
ドライキウイの多くが人間用に加工されていて、甘くするために砂糖をまぶしています。
犬にとって不要な糖分を体に入れることになるので、気を付けましょう。
また、ドライキウイは胃の中で水分を吸って膨らみ、嘔吐の原因となることもあります。
まとめ:犬はキウイを食べていいけれど、アレルギーや皮・種に気を付けて!
今回は、犬にキウイを与えてもいいのかについて特集しました。
犬はキウイを食べていいけれど、アレルギーや皮・種には気を付ける必要があるということが分かりましたね。
人間にとってキウイは栄養満点で魅力的な果実ですが、アレルギーのリスクも考えると、あえて犬に与える必要はないでしょう。
とはいえ、添加物たっぷりのおやつを与えるよりは、新鮮なキウイを1スライス与えるほうが安心とも言えます。
おやつタイムは犬にとって、とても楽しい時間です。
アレルギーが出るか出ないかは、体質次第。
愛犬の体調と相談しながら、ごく少量のキウイをおやつにしてもいいかもしれませんね。