犬はブロッコリーを食べていい?生や茎は大丈夫?適量や与え方を紹介

犬ブロッコリー
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強力な抗酸化作用が注目され、健康野菜として人気が高いブロッコリー。

「ブロッコリーを愛犬にも食べさせたい!」と思っている飼い主さんも多いはず。

でも、犬には食べられない食べ物もあるため、犬がブロッコリーを食べていいのか、迷いますよね。

 

そこで今回は、犬にブロッコリーを食べさせたいという飼い主さんのために、犬にブロッコリーを与える場合の注意点について取り上げたいと思います。

  • 生でも大丈夫なのか
  • ブロッコリーの茎部分も食べられるのか
  • 与える量はどのぐらいがいいのか

など、細かく確認していきましょう。

犬はブロッコリーを食べていい!生や茎は大丈夫?

犬にブロッコリーを与えて大丈夫なのか

ブロッコリーには、犬にとって有害な物質は含まれていませんので、犬にブロッコリーを食べさせても大丈夫です。

ブロッコリーには強力な抗酸化作用があり、がんを抑制したり胃腸を整えたりと健康効果が高いのが特徴。

ぜひ、犬にも食べさせてあげたい野菜の一つですが、あまりに大量に与えると逆に健康を害する結果になることも。

 

生のままのほうが様々な栄養素をそのまま摂取できますが、ブロッコリーは繊維も多く硬いため、上手く消化吸収できないかもしれません

生だとシュウ酸もそのまま摂取することになるため、尿結石などの病気が心配なら、必ず茹(ゆ)でるようにしましょう。

 

ブロッコリーの茎の部分も硬く、繊維質が豊富なため、犬にはなるべく与えないほうがいいでしょう。

どうしても茎の部分まで使いたい場合は、柔らかく煮込み、皮をむき、細かく刻んで与えます。

ブロッコリーを犬に与える時の適量や与え方

それでは、ブロッコリーを犬に与える時の適量や与え方についてみていきましょう。

体重5kgなら30g未満、体重10kgなら50g未満を目安に

ブロッコリーを犬に与える時の適量

ブロッコリーの成分のほとんどは水分ですが、食物繊維も豊富に含まれています。

犬は、大量の食物繊維を消化吸収するのが苦手なので、1日にどのぐらいの量の野菜を与えるのか、きちんと考えておく必要があります。

 

体重5kgの犬には、だいたい30g未満、体重10kgなら50g未満を目安にしましょう。

ただしこれは、1日のうちにブロッコリーのみをフードトッピングやおやつとして与える場合です。

他の野菜もいろいろと与える場合には、その総量で考えなければなりません。

 

野菜ごとにカロリーや食物繊維の量は異なるため、一概に言えませんが、大まかな目安として、おやつやフードトッピングとして与える食材は、1日に摂取すべきカロリーの10~20%におさえておくと良いでしょう。

リスクを最小限にするなら、茹でて細かく刻んで与えること

犬に与えるブロッコリーを茹でる

ブロッコリーの場合、生で食べさせても体調に異変をきたさない犬もたくさんいます。

でも中には、生のまま食べると消化不良を起こして苦しんだり、尿結石となったりする犬も…。

リスクを最小限にするなら、ブロッコリーを茹でて細かく刻んだものを与えましょう

 

ただし、茹でるとブロッコリーに含まれる水溶性ビタミンなどの栄養素は流れ出てしまいます

なるべく栄養価を失わないようにするには、茹で時間を短くすることです。

2~3分以内に茹で時間をおさえておけば、流出する栄養素の量を最小限にとどめることができます。

また、茹でる際には、塩や油などは入れないようにしましょう。

犬がブロッコリーを食べるメリットや健康効果

犬のブロッコリー効果

それでは次にブロッコリーを食べるメリットや健康効果についてみていきましょう。

ファイトケミカルの一種「スルフォラファン」の働きに注目!

ブロッコリーといえば、ファイトケミカルの一種であるスルフォラファンです。

スルフォラファンはピリッと辛味のある成分であり、抗酸化作用が高く、解毒力もあります。

スルフォラファンは、体内に入ってきた活性酸素に対抗し、抗ガン作用やエイジングケア、免疫力の向上など様々な健康効果があります。

 

また、ピロリ菌を殺菌し、胃の炎症をおさえたり、スギ花粉による炎症をおさえたりする効果があることも確認されています。

便通の乱れも整える効果もあり、ドッグフードだけではなかなか整わない犬の体調をケアしてくれる野菜として、ブロッコリーはおすすめと言えます。

ビタミン含有量が多く、身体を整えてくれる

ブロッコリーには他にも多くのビタミン類が含まれていて、身体の調子を整えてくれます。

例えば、ビタミンCやビタミンEには抗酸化作用があり、皮膚や被毛(ひもう)を美しく保つのにも一役買ってくれます。

また、ビタミンKには血液を固める作用があり、出血時などに役立ちます。

 

さらに、ブロッコリーにはビタミンAの前駆体であるβカロテンも豊富に含まれているため、ビタミンC・ビタミンE・スルフォラファンの抗酸化作用の働きと合わせて、ブロッコリーは強力な抗酸化パワーがある野菜と言えるでしょう。

犬はブロッコリーを食べていいけど注意点が!

他のどんな野菜よりも、抗酸化力に優れているブロッコリー。

ぜひ,犬に食べさせてあげたい野菜ではありますが、いくつか注意点があります。

消化不良で下痢や嘔吐の症状

犬がブロッコリーで下痢

犬は、進化の過程で雑食性となってはいますが、肉食時代のなごりからか、野菜に含まれる食物繊維の消化を苦手とする子もまだまだ多いようです。

ブロッコリーにも食物繊維が豊富に含まれますので、与え過ぎると消化不良で下痢や嘔吐(おうと)を起こす可能性があります。

たくさんの量をバクバク食べても平気そうにしている子もいれば、少量でも下痢に苦しむ子もいて、個体差が激しいのも特徴です。

生まれて初めて犬にブロッコリーを与える場合は、必ず少量から試してみましょう。

ブロッコリーの茹で汁は与えずに捨てる

ブロッコリーのゆで汁は捨てる

ブロッコリーの茹で汁をスープなどに応用している方も多いと思います。

確かに、ブロッコリーの茹で汁には、水溶性ビタミンがたっぷりと溶けだしているため、栄養があるといえばあります。

ただし、そこには犬にあまり摂取させたくないシュウ酸も溶けだしています。

また、無農薬のブロッコリーを選んでいない場合には、残留農薬も溶けだしている可能性があります。

 

つまり、ブロッコリーの茹で汁には栄養もありますが、犬に与えたくない成分も溶けだしているということです。

リスク回避という考え方をするなら、犬にブロッコリーの茹で汁を与えず捨てるようにしましょう。

アレルギーの可能性

ブロッコリーアレルギーの犬

ブロッコリーに含まれているスルフォラファンは、花粉症等の炎症反応を鎮める効果があることから、どちらかといえばブロッコリーはアレルギー対策に有効な野菜として認識されています。

 

ただ、食物アレルギーは、どんな食物でも起こる可能性があると言われています。

ブロッコリーを食べてアレルギーになる可能性は低いとは思いますが、もし皮膚や目、耳のかゆみや赤み、腫れ、下痢や嘔吐といった症状がみられたら、すぐに動物病院を受診しましょう。

甲状腺機能低下症になる可能性?

犬が甲状腺機能低下症

甲状腺疾患のある犬には、ブロッコリーを食べさせないほうが良いでしょう。

ブロッコリーのようなアブラナ科の野菜には、グルコシノートという物質が含まれています。

グルコシノートを摂取すると体内でゴイトロゲンに変わり、甲状腺ホルモン生成に必要なヨウ素の吸収を阻害します。

 

ただ、上記でご紹介した適量程度(体重5kgの犬には、だいたい30g未満)なら、健康な犬の甲状腺に影響を与えることはないと推定されます。

実際、ブロッコリーが原因で甲状腺疾患になったという報告はありません。

ちなみに、グルコシノートには、ガンを抑制する効果もあるよう。

摂取しすぎると悪さをする成分ですが、適量なら問題はないでしょう。

結石のリスク

犬の結石

すでに尿結石を患っている犬には、念のためブロッコリーを食べさせないほうが良いでしょう。

ブロッコリーには、シュウ酸が含まれます。

ある条件下になると、シュウ酸は体内でカルシウムと結びついて結石を作ります

結石は、腎臓や尿管、膀胱(ぼうこう)といった場所にでき、尿を上手く排出できなくなります。

排尿が上手くいかないと、腎機能が低下して腎不全に陥(おちい)ることも。

 

まだ尿結石になったことがないという犬の場合でも、近年、尿結石は増加傾向にあるため、油断はできません。

安全にブロッコリーを食べるには、茹でることです。

シュウ酸は茹でると水の中に溶けだすので、シュウ酸の摂取量を下げることができます。

犬はブロッコリースプラウトを食べても大丈夫?

犬ブロッコリースプラウト

ブロッコリースプラウトとは、ブロッコリーの新芽のことです。

ブロッコリーよりも栄養価が高いということで、近年注目の野菜ですね。

犬にも、ブロッコリースプラウトを食べさせたいという方が多いと思います。

もちろん、犬にもブロッコリースプラウトを与えても大丈夫です。

 

ブロッコリースプラウトには、ブロッコリーの約7倍ものスルフォラファンが含まれています。

ちなみに、ブロッコリースーパースプラウトになるとブロッコリーの約20倍ものスルフォラファンが含まれます。

スルフォラファンの効果は前述のとおりです。

抗酸化作用や解毒効果など、様々な健康効果が期待できます。

 

ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーよりも柔らかく、シュウ酸の量も少ないので、生のまま与えることができます

ただ、スルフォラファン濃度が濃い分、ブロッコリーよりも辛味が強く、あまり好まない犬もいます

辛味が苦手な子には、さっと茹でたものを与えてもいいでしょう。

茹でると栄養価の吸収率は悪くなりますが、茹でることによって辛味がややマイルドになります。

少量のブロッコリーは犬にとって健康食材に!

今回は、犬にブロッコリーを与える場合の注意点や人気のブロッコリースプラウトについてみていきました。

ブロッコリーは犬にとっても、充分な健康効果のある食材であることが分かりましたね。

普段のドッグフードに週に1回程度、ブロッコリーやブロッコリースプラウトをほんの少し足してあげると、犬の健康サポートになりますよ。

 

ブロッコリーも犬におすすめの野菜