犬はいんげんを食べていい?生は大丈夫?適量や与え方の注意点

犬いんげん豆
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鮮やかな緑色が目にまぶしく、料理の脇役として活躍するいんげん(さやいんげん)。

と、同時につい余らせてしまうことも多い食材でもあります。

そんな時「愛犬に、いんげんを与えてみようかな?」と考えたことがある飼い主さんも多いのではないでしょうか?

でも気になるのは、犬はいんげんを食べていいのかということですよね。

 

そこで今回は、いんげんを犬が食べても大丈夫なのかについて検証します。

生のままでも食べられるのか、また、どのぐらいの量までなら与えてもいいのかなど、気になるポイントをピックアップ!

犬はいんげん豆を食べていい?生は大丈夫?

犬にいんげん豆を与えて大丈夫なのか

犬は、いんげんを食べられます

いんげんは、豆類ですが緑黄色野菜に分類されていて、その栄養素も緑黄色野菜らしく、かなり豊富です。

インゲンを食べさせることによって、疲労回復効果や免疫力を高める効果など、犬にとってもあらゆる健康効果が期待できます。

 

ただし、生のまま与えるのはダメ!

生のいんげんには、レクチンと呼ばれるたんぱく質の一種が含まれています。

犬が、レクチンを多量に摂取した場合、腸壁にくっついたレクチンが栄養素の吸収を阻害する働きをすることがあります。

レクチンによる中毒症状が出ると、主に消化器官に異常をきたします。

腹部膨満感や下痢、嘔吐(おうと)などに苦しむことも。

 

レクチンは、いわゆる自然毒と呼ばれる種類の毒であり、いんげん自身が害虫等に食べられないよう身を守るために備えているものです。

レクチンは、茹でることによって、ほとんど除去できます。

よって、犬にいんげんを与える場合は、必ず茹でることが大切

生のいんげんを犬に与えてはいけません。

 

他にも、消化不良やアレルギー、結石の心配など、いんげんを犬に与えることによるリスクもいくつかあります。

メリットとリスクをよく考え合わせたうえで、愛犬に与えるか与えないかを判断することが大切ですね。

いんげんを犬に与える時の適量や与え方

それでは、いんげんを犬に与える時の適量や与え方についてみていきましょう。

体重5kgの小型犬なら1日1本=10g程度の量を目安に

いんげんを犬に与える時の適量

いんげんを犬にどのぐらいの量与えていいのかという目安については、公に発表されているデータがありません。

そのため、だいたいの目安量しか示せませんが、食物繊維量やカロリーなどを考慮すると、体重5kgの小型犬で1日1本程度にとどめましょう。

いんげん1本というと、だいたい10g程度となり、2.3カロリーほどになります。

 

体重10kgの中型犬なら1日2本まで、体重20kgの大型犬なら1日2~3本を目安としましょう。

ただし、この量はあくまで目安です。

食物繊維をどの程度消化できるのかは、犬によって個体差があります。

同じ体重の犬が、同じ量のいんげんを食べた場合でも、片方は何ともないのに、片方は下痢になるということは良くある事です。

最初に与える際には、少量から様子をみましょう。

必ず茹でて、細かく刻むこと

犬へのいんげんの与え方

犬にいんげんを与える際には、レクチンを取り除くため、必ず茹でましょう。

茹で時間は、2~3分程度で大丈夫です。

茹でたいんげんを長いまま与えるのではなく、必ず細かく刻みましょう

犬は、食材を丸飲みする傾向が強いと言われています。

いんげんを丸飲みしてしまうと、なかなか消化できず、消化不良を起こす可能性もあります。

犬がいんげんを食べるメリットや健康効果

犬のいんげん効果

いんげんは緑黄色野菜に分類されており、栄養豊富!

犬が、いんげんを食べるメリットや健康効果についてみていきましょう。

犬に必要な必須アミノ酸が全てそろっている!

いんげんには、100g中に8.5gのたんぱく質が含まれています。

たんぱく質は、犬の活動エネルギーとなると同時に、血液や筋肉を作ってくれる犬にとってはとても大切な栄養素です。

 

また、いんげんのアミノ酸スコアも75と比較的高め。

必須アミノ酸である9種類全てがそろっているだけでなく、犬にとって必須と言われているアルギニンというアミノ酸も含まれています。

いんげんは緑黄色野菜でありながらも、犬の生命維持に必要なアミノ酸も含む優秀食材ということですね。

ビタミンB群やアスパラギン酸で疲労回復効果

いんげんには、ビタミンB群やアスパラギン酸といった、疲労回復効果に期待ができる栄養素が豊富に含まれています。

アスパラギン酸は、必須アミノ酸として身体の組成に関わるだけでなく、代謝をよくする作用もあるため、摂取することでスタミナアップが期待できます。

 

また、ビタミンB群も糖質・脂質・たんぱく質などの代謝に多いに関わる栄養素であり、同じく疲労回復に役立ちます。

緑黄色野菜!抗酸化作用が期待できるβカロテンも豊富

いんげんは、緑黄色野菜に属します。

いんげんは、βカロテン量が580μg(マイクログラム)と緑黄色野菜の中では多い方ではないものの、レタスやアスパラガスなどと比べれば、はるかに多いβカロテン量を誇ります。

 

βカロテンは、強い抗酸化作用が期待できる栄養素として注目されている成分です。

体内に入ってきた活性酸素の働きをおさえ、免疫力を高め、がんを抑制するなど、病気を予防します。

また皮膚・被毛(ひもう)のターンオーバーを促し、若々しい見た目を維持する役割も。

アンチエイジングに効果があるとされている栄養素です。

カリウムたっぷり!デトックス効果に期待

インゲンには、カリウムなどのミネラル類もたっぷりと含まれています。

特にカリウムには、ナトリウムや老廃物を排出する働きが期待できます。

体内の水分量を調整してむくみを防止したり、高血圧を予防したりと、身体のデトックスを図りたい犬には、ぜひ摂取させてあげたい栄養素です。

犬はいんげんを食べていいけど注意点が!

犬は、いんげんを食べても大丈夫ですが、いくつか注意点があります。

確認していきましょう。

スジは取る

いんげんのスジは取る

犬は、食物繊維の消化が苦手なので、できる限り食物繊維が多く含まれているスジを取ってあげましょう

ただ、今現在、スーパーマーケットで流通しているいんげんには、ほとんどスジがついていません

まれにスジが残っているものもあるので、ポキッと半分にいんげんを折ってみて、スジがあるかないかを確認してみましょう。

また、家庭菜園で育てたいんげんにはスジが付いているので、こちらもしっかりとスジ取りをしておきましょう。

与えすぎると消化不良で下痢や嘔吐に

犬がいんげんで下痢

いんげんには、食物繊維も豊富に含まれています。

犬は本来肉食動物であるため、食物繊維の消化を苦手とします。

よって、いんげんを与えすぎると、消化不良で下痢や嘔吐といった症状を引き起こしてしまうことも…。

どの程度の量の食物繊維を消化できるかは、個体差がありますが、犬には上記でご紹介した許容量(小型犬なら1日1本)を超えたいんげんを与えるのはやめておきましょう。

また、少量でも消化不良を起こしてしまう子もいますので、いんげんを食べさせた後は、下痢などの症状がないか、見守りましょう。

アレルギーの可能性

いんげんアレルギーの犬

アレルギーの多くは、たんぱく質を原因とします。

いんげんにも豊富にたんぱく質が含まれていますので、アレルギーを起こす可能性はあります。

また、既に大豆やその他の豆類のアレルギーがあるという子の場合、いんげんでもアレルギーを起こす可能性が高いと言われていますので、特に気を付けましょう。

 

アレルギーの一般的な症状としては、皮膚や目、耳のかゆみや赤み、嘔吐や下痢といった症状があげられます。

これらの症状がみられた場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。

結石のリスク

犬のいんげんによる結石

いんげんには、カルシウムやマグネシウム、リンといった結石の原因となりうるミネラルが豊富に含まれています。

これらのミネラルを過剰に摂取すると、ストルバイト結石になる可能性が高いと言われています。

つまり、多量にいんげんを摂取した場合、結石の原因となるかもしれないということです。

近年、尿結石を患(わずら)う犬は増えています。

いんげんを食べさせ過ぎないように気を付けましょう。

 

また、すでに尿結石で治療している犬や、かつて尿結石にかかったことがあるという犬には、いんげんを与えないようにしましょう。

尿結石にかかった場合は、療法食のみを与えることが基本となります。

愛犬に与えるいんげんの選び方

愛犬に与えるいんげんの選び方

それでは最後に、愛犬に与えるいんげんの選び方をおさえておきましょう。

いんげんの旬は、6~9月と言われています。

スーパーマーケットでは一年中販売されていますが、旬のいんげんの方が栄養価も高く、美味しいのでおすすめです。

 

いんげんを選ぶ際には、大きさが均一か、色が鮮やかか、ハリがあるかなどを目安に選びましょう。

太すぎるとスジが多く、食物繊維量も多いため、犬用には細めのいんげんがおすすめです。

【まとめ】栄養豊富ないんげんを少量トッピングに

今回は、犬がいんげん(さやいんげん・いんげん豆)を食べていいのか?ということについて考えました。

いんげんには、豊富な栄養素が含まれていて、犬にとっても魅力的ですね。

生では絶対に食べさせないようにすることや、適量を守れば、ドッグフードのトッピングにおすすめです。

ただし、アレルギーや尿結石の心配がある犬には、与えないようにしましょう。

 

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