犬はレタスを食べていい!生は大丈夫?適量やアレルギーなどの注意点

シャキシャキとした食感に、みずみずしさがたまらないレタス。
春~夏にかけて旬を迎えるレタスは、本当に美味しいですね。
そんな美味しいレタスを「愛犬におすそ分けしてあげたい」と思う飼い主さんも多いのではないでしょうか?
でも、ドッグフード以外のものを犬に食べさせる時は、
- どのぐらいの量を食べていいのか
- 生でも大丈夫なのか
- アレルギーは起きないか
など、いろいろと気になりますよね。
そこで今回は、犬にレタスを食べさせる時のノウハウを徹底解説。
これを読めば、安心して犬にレタスを与えられるようになりますよ。
犬はレタスを食べていい!
まず犬にレタスを食べさせていいのか、ということですが、これはもちろんOKです。
レタスを食べて犬が中毒を起こすことは、まず考えられません。
ただ、レタスに含まれる成分でよく言及されるのが、キシリトールです。
キシリトールを犬が摂取してしまった場合、中毒を起こします。
しかし、レタスに含まれているキシリトールはごくわずか。
体重1kgの犬が中毒を起こすとしたら、レタスを6個以上食べた場合です。
普通に考えて6個ものレタスを食べることは無いはずなので、キシリトール中毒の危険性は、ほぼ無いと考えていいでしょう。
生は大丈夫?犬にレタスを与える時の適量や与え方
レタスはとても柔らかく、繊維質もそれほど多い野菜ではないため、生で与えても大丈夫です。
ただし、お腹がゆるめのワンちゃんには、念のため加熱したほうが安心です。
また、生で与える場合も加熱する場合も、消化を良くするために細かくカットしてあげましょう。
犬にレタスを与える時の適量は、だいたい15g~35g程度の間と考えてください。
体重が3kg程度のワンちゃんなら、15gでもやや多いかもしれません。
レタスを与え過ぎると、お腹がゆるくなってしまうこともあるので、レタスを与えた後は必ず便の状態を確認してください。
もし、ゆるくなるようなら、量を減らすか、レタスを与えるのはやめた方がいいでしょう。
ちなみに、レタスのカロリーは100gで約12キロカロリーなので「レタスを与え過ぎたら太るかも」ということは、あまり考えなくてもいいでしょう。
ただし、レタスには繊維が含まれているので、与え過ぎるとおなかにハリが出て、フードを食べなくなるという危険性はあります。
フードを食べなくなると、必要な栄養素を摂取できなくなりますので、注意しましょう。
犬はレタスを食べても大丈夫だけど嫌い?
上述したように、犬はレタスを食べても大丈夫ですが、「良かれ」と思ってカットしたレタスを愛犬の前に出しても食べてくれなかったり、ちょっと食べて吐き出してしまったりすることもあるようです。
これは、単に「レタスが嫌いな犬もいる」という犬の個性である場合と、「たまたま、そのレタスが苦かったから」というレタスの味に問題がある場合とが考えられます。
犬は、苦みがある食べ物に対して本能的に拒否反応を示します。
自然界において、苦みがある食べ物は毒であることが多いからです。
そして、レタスは収穫時期を間違ってしまった場合に、苦みが増してしまうことも。
いつも、レタスを好きで食べる愛犬が、レタスをあまり食べない場合は、そのレタスが苦いからかもしれません。
犬がレタスを食べるメリットや健康効果
それでは、犬がレタスを食べるメリットや健康効果についてみていきましょう。
レタスには水分だけでなく、様々な栄養素が含まれています。
ビタミンKで骨を元気に!
レタスには、水耕(すいこう)栽培と土耕(どこう)栽培とがありますが、特に水耕栽培のレタスに多いと言われているのが、ビタミンKです。
ビタミンKには、骨を丈夫にしたり、出血時に血液を凝固させたりする働きがあります。
犬はビタミンKを自分で作ることができますが、どうしても不足しがちになるため、食事で補えるといいでしょう。
特に、老犬には必要な栄養素と言えます。
母犬に特に必要な葉酸も豊富
レタスには、母犬に特に必要と言われている葉酸も豊富に含まれています。
妊娠中の母犬に葉酸が不足してしまうと、胎児の奇形率が高くなります。
また、葉酸は鉄の吸収もサポートする働きがあるため、貧血防止には欠かせない成分。
ビタミンK同様に、犬は自分で葉酸を合成する能力がありますが、充分とは言えません。
特に母犬には、食事やサプリ等で補ってあげた方がいいでしょう。
レタスの白い汁「ラクチュコピクリン」で精神安定効果
レタスをカットしたら出てくる白い汁には、「ラクチュコピクリン」という精神安定効果のある成分が含まれています。
ラクチュコピクリンを摂取することによって、自律神経を整え、リラックスして安心できます。
特に、飼い主さんの不規則な生活によって睡眠が乱れがちというワンちゃんには、ぜひオヤツとして摂取してほしい成分。
レタスの95%以上は水分!水分補給にも
レタスには上記以外にも、ビタミンCやビタミンE、カリウム、カルシウム、食物繊維など、多くの栄養素が含まれています。
しかし、やはり割合としてみたときに最も多いのは水分です。
レタスの95%以上は水分。
レタスは、春先から夏場にかけて旬を迎えます。
ちょうど暑い時期に最も美味しい季節を迎えるレタスは、ワンちゃんの水分補給に最適の野菜と言えますね。
犬に与えるなら玉レタスとサニーレタスどちらが良い?
レタスには、玉レタスやサニーレタス、ロメインレタスなど様々な種類があります。
この中で、いつでもスーパーマーケット等で手に入りやすいのは、玉レタスとサニーレタスですね。
玉レタスとサニーレタスとでは、一体どちらが犬に良いのでしょうか?
玉レタスとサニーレタスの栄養価を比べると、全ての栄養素において、圧倒的にサニーレタスのほうが勝っています。
そもそも、サニーレタスは緑黄色野菜ですが、玉レタスは淡色(たんしょく)野菜に分類されます。
パッと見でも、サニーレタスの方が栄養価は高そうですよね。
ただし、「苦み」という味に注目してみると、軍配は玉レタスに上がります。
サニーレタスのほうが苦みが強いことが多く、嫌がる子もいるようです。
レタスは犬に必ずしも食べさせなければならない食材ではないので、ワンちゃんが好む方を与えたらOKですよ。
犬はレタスを食べていいけど注意点が!
犬はレタスを食べてもOKですが、食べさせるなら、いくつか注意点があります。
気を付けなければならない点を理解した上で、愛犬にレタスを与えましょう。
体を冷やしてしまう
レタスは夏野菜です。
暑い夏にレタスを食べて、体がスーッとしたという経験を持つ方も多いのではないでしょうか?
そうです!レタスは体を冷やします。
もし、冬場にレタスを与えるなら、念のため加熱して与えた方がいいでしょう。
加熱すると水溶性のビタミンは、ほぼ壊滅状態になりますが、ビタミンKなどの脂溶性ビタミンは摂取することができます。
レタスに火を加えるなら、グツグツと煮込むのではなく、さっと一瞬火を通すぐらいの感覚で。
食べ過ぎると消化不良や下痢になる可能性
レタスには、多くの水分が含まれていると同時に、食物繊維も含まれています。
少量食べさせるなら問題はありませんが、もし大量に食べた場合は食物繊維を消化できず、消化不良を起こす可能性が高いでしょう。
消化不良を起こすと、下痢や嘔吐といった症状が出ます。
愛犬が苦しそうな様子を見せるようなら、動物病院を受診しましょう。
結石のリスク
レタスを食べると、結石のリスクがあがると言われています。
犬の結石には、ストルバイト結石症とシュウ酸結石症とがメインにあげられますが、レタスはこの両方に関係してきます。
まず、レタスは、ほうれん草やキャベツに次いでシュウ酸が多い野菜です。
このシュウ酸がレタス内にあるカルシウムなどと結合すると、腎臓や尿管などで結石となってしまいます。
また、野菜を食べると尿がアルカリ性に傾きます。
アルカリ性に傾いた尿は、ストルバイト結石を誘発してしまいます。
ただ、健康体の犬なら、少量のレタスを食べたからといって、すぐに結石になるというわけではありません。
問題なのは、既に結石になったことがあるワンちゃんや、腎臓に病気を抱えているワンちゃんです。
そういうワンちゃんには、結石のリスクがあるレタスを食べさせるのは控えましょう。
犬はレタスでアレルギーを起こすことはあるの?
野菜や果物には、アレルギーを起こしやすいものと起しにくいものとがあります。
レタスは、アレルギーを起こしにくい野菜と言われています。
でも中には、レタスアレルギーを持っている犬もいるため、油断は禁物です。
生まれて初めてレタスを食べさせるときは、ごく少量から。
レタスを食べて、肌のかゆみや赤み、目の充血、下痢などの症状が出た場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。
まとめ:少量のレタスなら犬に与えても大丈夫!
今回は、犬はレタスを食べていいのかということについて特集しました。
レタスは、中毒やアレルギーを起こしにくい食材なので、量に気を付けて愛犬の様子を見ながら与えてみましょう。
レタスは、夏場の水分補給や不足しがちな栄養素の補給になりますし、何より単調なドッグフードだけの食生活に彩を添えてくれること間違いなし。
上手に愛犬の食生活にレタスを取り入れてみましょう。