犬は柿を食べても大丈夫?好き?皮や種、適量やアレルギーなどの注意点
秋になると美味しそうに実る柿。
飼い主さんが柿を食べていると「ちょうだい!」と言ってくる子も多いよう。
柿は甘くて、犬が好きな味と言われています。
果たして犬は、柿を食べても大丈夫なのでしょうか?
また犬は、柿に対するアレルギーを持っていないのでしょうか?
今回は、犬は柿を食べても大丈夫なのか?といったことや、与える量、柿のアレルギーについても詳しく解説します。
与えて大丈夫?犬は柿を食べていい?
まず、そもそも「犬に柿を与えても大丈夫なのか?」ということについて確認しておきましょう。
ズバリ!犬に柿を与えても大丈夫です。
柿には、犬にとって有害な物質は含まれていないので、柿を食べて中毒症状を起こすことは少ないでしょう。
ただ、与える量や柿の種類、柿の部位、また犬自身のアレルギーの有無などによっては、無害な柿も有害になり得ます。
これらに関しては、詳しく解説しますので、一緒に確認していきましょう。
犬は柿を食べても大丈夫だけど注意点が!
基本的に、健康な犬には柿を与えても大丈夫ですが、いくつか注意点があります。
皮・種・ヘタは取り除く
犬に与えて良い柿の部位は、果肉部分のみです。
柿の皮や種、ヘタは、固くて喉(のど)に詰まってしまう可能性があったり、消化にも悪かったりするので、必ず取り除きましょう。
ちなみに、種を丸のみしてしまった場合は、喉を通ったとしても、消化しにくいため腸で詰まる可能性があります。
種が便の中に出てこない時は、必ず動物病院を受診し、取り除いてもらいましょう。
糖分が高いので食べ過ぎ注意!
柿には、果糖が多量に含まれているので、食べ過ぎると一日に摂取すべきカロリーを大きく超えてしまうことがあります。
ちなみに柿のカロリーは100gで60kcal。
カロリー過多になると、肥満を引き起こし、さらには糖尿病などの病気につながることもあるため、食べ過ぎには注意しましょう。
柿にアレルギー反応が出る犬も
犬は柿を食べても大丈夫ですが、初めて柿を食べる時は少量から与えましょう。
なぜなら、犬の中には、柿によってアレルギーを起こす子もいるからです。
柿によるアレルギーの症状としては、下痢・おう吐・じんましん・湿疹・目の充血などがあげられます。
柿をあげて、しばらくしてから体をかゆがる動作を見せた時も、アレルギーかもしれませんので、様子をみましょう。
渋柿を与えるのはNG
犬は、渋柿を好んで食べてしまいます。
どうも犬には、あの独特の渋みを感じ取る味覚がないようです。
でも、渋柿には「アルカロイド」と呼ばれる犬に毒性を示すことがある成分が含まれるため、渋柿を与えるのはやめておきましょう。
即効性のある毒とは言えませんが、大量に摂取しないほうが無難とされる物質であることは確かなので、犬には渋柿を与えないようにしましょう。
干し柿も注意
干し柿の場合は、食べさせても毒性を示すことはありませんが、食べさせ方に注意が必要です。
干し柿の場合、水分が抜けて甘みや食物繊維がギュッと凝縮されています。
サイズも小さくなっていて、つい多めに食べさせてしまいがちですが、そうなると糖分量や食物繊維量が多すぎて、カロリー過多になったり、食物繊維によって下痢気味になったりします。
できれば、食べさせないほうが無難でしょう。
犬に与える柿の適量は?
カロリーだけを考えるなら、犬のオヤツは総摂取カロリーの約2割と言われています。
となると、5kgの小型犬なら1日にだいたい柿半分程度で、10kgの中型犬なら1日に1個、25kgの大型犬なら1日に2個未満が目安となります。
しかし、これは食べさせ過ぎです。
犬の場合、柿を大量に食べると胃腸に負担がかかって、下痢をしてしまうこともあります。
となると、小型犬なら柿は1切れ程度を目安にし、大型犬でもせいぜい半個程度を目安にしましょう。
実際、柿だけをオヤツとして与える、ということは少ないと思います。
1日に、様々なオヤツを与える中の一部を柿にするなら、少量を与えるのがベストと言えます。
犬は柿が好き?嫌い?
犬は柿が好きなのか、嫌いなのかも気になるところですね。
実際、犬に柿を与えるとモシャモシャと美味しそうに食べるため、「犬は柿が好き」というのが結論です。
犬は甘さを感じる能力はあるため、甘い柿は大好物と言えるでしょう。
好きだからと言って、大量に与えることのないように気を付けましょう。
犬が柿を食べるメリットや栄養効果
それでは次に、犬が柿を食べるメリットをみていきましょう。
ビタミンCで体の調子を整える
柿には、豊富なビタミンCが含まれています。
その含有量は、その他の果物に比べても郡を抜いて多く、ミカン類よりも多いぐらいです。
ビタミンCには、体の調子を整える機能や、抗酸化作用もあります。
コラーゲンの生成にも関与するため、皮膚や骨も強くなります。
犬には、ビタミンCを自分の体の中で生成する能力があるため、あえてビタミンCを摂取する意味はないとする専門家もいますが、この能力は、老犬になったり体の調子が悪かったりするとすぐに崩れてしまうものです。
よって、食事からビタミンCを摂取する意義はあると考えます。
βカロテンで免疫力アップ
柿には、ビタミンCの他にβカロテンも豊富に含まれています。
βカロテンは、抗酸化作用に優れており、免疫力アップに役立ちます。
特に、ビタミンCとともに摂取することによって、相乗効果を高め、よりよく体内で働いてくれるようになります。
このβカロテンは、体内に入るとビタミンAに変換されます。
ビタミンAは、体内で増えすぎると中毒を起こす可能性があるため、過剰摂取が問題視されることもあります。
しかし、犬の場合、必要に応じて体内でビタミンAとなり、有効に働いてくれるため、柿から摂取するのはかなり有意義であると考えます。
柿は低GI食品なので、ダイエット中のおやつに最適
肥満気味のワンちゃんには、オヤツは基本的に厳禁です。
ダイエットフードのみで栄養をとり、運動をし、まずは肥満を解消しないと、糖尿病などの生活習慣病へとつながる恐れがあります。
ただ、今までオヤツをあげていたという経緯があるワンちゃんにとって、太ったからとオヤツなしにするのはかなり酷。
ストレスもたまります。
そこでおすすめなのが、柿です。
柿は低GI食品として、血糖値が上がりにくいことが認められています。
少量の柿を一日に何回かに分けて与えると、ワンちゃんの体に負担にならず、かつワンちゃんのオヤツへのストレスもなくすことができます。
お菓子の「柿の種(柿ピー)」を犬に与えてはダメ!
「そんなの分かっているよ…」という声も聞こえてきそうですが、柿つながりでお菓子の「柿の種(柿ピー)」を犬に与えていいのかという問題です。
もちろん、これはダメ。
ピーナッツ自体は、犬にとって特に害にはなりませんが、原料のうち特にNGなのは、大量の塩分です。
犬と人間の食事を分ける必要がある理由の多くは、塩分にあります。
犬は、体重1kgあたり50mg未満の塩分摂取量におさえることが推奨されているため、実際に摂取できる塩分量はごくわずかです。
この量を超えてしまうと、腎臓の負担となり、腎臓関係の病気を発症してしまうことも。
柿ピーの塩分量はかなり多いため、ほんの少し食べただけでも、あっという間に1日の塩分摂取量を超えてしまいます。
柿ピーは、愛犬の手の届かないところに保管しておきましょう。
犬のおやつにおすすめの柿レシピ
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犬ごはん先生のいちかわあやこ先生が「柿の超簡単スムージーのレシピ」を公開しています。
【材料】作りやすい量
柿 150g(約1個)※ヘタ、皮を取り除く
【作り方】
1:柿を2cm程度に切る。
2:ブレンダーにかけてよく混ぜる。
柿1個分で作りますが、適量の目安分(小型犬なら柿は1切れ程度、大型犬でもせいぜい半個程度)を与えましょう。
下のインスタグラムの動画でも、柿のスムージレシピの作り方が公開されています。
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まとめ:犬は、少量の柿なら食べても大丈夫!
今回は、犬が柿を食べても大丈夫なのかということや、柿を食べる際の注意点をお伝えしました。
結論としては、犬は少量の柿ならオヤツとして食べても大丈夫ということでしたね。
犬は柿が大好きです。
与える量やアレルギーに気を付けて、柿をオヤツにしてあげましょう。